ユンボ

ユンボについて

ユンボ（yumbo）は、一般的にはバックホウや油圧ショベル、パワーショベルなどと呼ばれる、掘削用の建設機械の一種です。この名称は日本国内ではレンタルのニッケンが商標として登録しており、商標登録番号は2086745です。また、1990年代に入ってから、社団法人日本建設機械工業会によって「油圧ショベル」という統一名称が定められ、広く使われるようになりました。

歴史と開発経緯

ユンボという名前の由来は、フランスにおけるSICAM社の製品に源を持ちます。1882年から1914年にかけて、イギリスやアメリカで油圧式ショベルの初期モデルが開発され、その後、1940年代後半にはイタリア、フランス、アメリカでもほぼ同時期に現在の形状の油圧ショベルが誕生しました。1954年には、SICAM社がユンボという名前を冠したS25型を製造し、その名が商業的に使用され始めました。

1960年代初頭には、このユンボ技術がアメリカのDrott社、スペインのTUSA社、日本の三菱、イギリスのPriestman社などにライセンス供与され、急速に国際展開を果たしました。特に、新三菱重工（現・三菱重工業）は1961年に代表的な機種であるY35を国産化し、ユンボという名称で市場に登場させました。この成功を受けて、「ユンボ」の名称は油圧ショベルを指す代名詞として深く浸透していきました。

日本におけるユンボの普及

ユンボという言葉は、特に日本の土木建設業界で広く使われ、油圧ショベルの名称として一般名詞化しました。その理由の一つに、スポーツ新聞の求人広告が挙げられます。限られた文字数で情報を伝えなければならない三行広告で、「油圧ショベルオペレータ募集」という表現よりも「ユンボオペ募集」という短い表現が好まれて使用されるようになったのです。

このように、ユンボは音の響きや記載の手軽さから、特に求人広告において多く使用される傾向があります。実際に「ユンボ」という言葉は、建設業界の専門家にとっては明確で、簡潔であるため、浸透しやすかったのです。実際にキャタピラー社の国内部門であるキャタピラージャパンでは、ユンボという名称で販売される商品は存在しませんが、ユンボは多くの人に認知されています。

終わりに

ユンボはただのブランド名に留まらず、日本の建設業界において重要な意味を持つ用語となっています。このような言葉の使われ方は、文化的な背景や業界の特性によって一層強化されているのです。ユンボという言葉が、掘削作業の象徴としていかに定着したかを振り返ることは、業界の歴史を理解する上でも重要な要素です。

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