キャタピラージャパン

キャタピラージャパン合同会社について

キャタピラージャパン合同会社（Caterpillar Japan LLC）は、アメリカに本社を置く世界最大の建設機械メーカー、キャタピラー社の日本法人です。日本では「日本キャタピラー」と呼ばれることもありますが、これはキャタピラージャパンの子会社である日本キャタピラー合同会社を指すことが一般的です。この会社は、キャタピラー東北、キャタピラーイーストジャパン、キャタピラーウエストジャパンの3社を統合して設立されました。

歴史

キャタピラージャパンの歴史は、1960年に新三菱重工業（現三菱重工業）が建設機械事業に進出したことから始まります。当時、明石工場（現明石製作所）を開設し、油圧ショベルの国産化に取り組みました。

1963年11月4日、キャタピラー社と新三菱重工の合弁により、キャタピラー三菱株式会社が設立されました。出資比率は両社50%でした。

1986年10月、三菱重工は油圧ショベル事業をエム・エイチ・アイ建機株式会社に譲渡し、明石製作所も同社に移管しました。

1987年7月には、キャタピラー三菱株式会社がエム・エイチ・アイ建機を合併し、社名を新キャタピラー三菱株式会社（SCM）に変更しました。

2001年には、三菱重工の建設機械事業の大部分がSCMに移管されました。

2007年、社長が三菱重工出身の広瀬正典氏から、相模事業所出身の平野昭一氏に交代しました。

2008年3月26日、三菱重工は保有するSCM株式の一部をキャタピラー社に譲渡し、出資比率を33%に引き下げると発表しました。

2008年8月1日、社名をキャタピラージャパン株式会社に変更し、グループ子会社各社も同時に社名変更しました。

2012年3月1日、三菱重工は保有する当社株式の全てをキャタピラー社に譲渡しました。

2016年10月1日、子会社であるキャタピラー東北、キャタピラーイーストジャパン、キャタピラーウエストジャパンを合同会社に組織変更しました。

2017年4月1日、キャタピラージャパンは株式会社から合同会社に変更し、子会社3社を合併して日本キャタピラー合同会社としました。

2017年12月、本社を横浜市みなとみらい地区のオーシャンゲートみなとみらいに移転しました。

主な事業所

明石事業所（油圧ショベル開発本部・HEDC）

兵庫県明石市に位置し、油圧ショベル、アスファルトフィニッシャ、環境リサイクル機器の生産拠点です。敷地内には油圧ショベル開発本部（HEDC）があり、キャタピラー社にとってアメリカ国外で唯一の主要開発拠点として、CATブランドの油圧ショベル開発を担っています。また、世界中に主要部品を供給しており、特に旋回ベアリングはすべてのキャタピラー製品に採用されています。この場所は、元々新三菱重工神戸造船所の建機専門工場で、国産初の油圧ショベル「ユンボ」Y35が生産された地でもあります。

D-Tech Center

埼玉県秩父市にあるキャタピラー社のアジア最大規模の研修施設で、本格的なデモンストレーション施設です。広大な敷地には、大型機械を含む50台の建設機械が配備され、100トン級トラックも運用可能です。整備工場や視聴覚室、ガラス張りの観覧席も備えており、購入を検討する顧客が実際に機械の動きを確かめることができます。現在は、子会社である日本キャタピラーが所有しています。

閉鎖された事業所

相模事業所（相模開発センター・SDC）

神奈川県相模原市中央区にありましたが、2018年に閉鎖されました。ここでは、ホイールローダ、ブルドーザー、ミニ油圧ショベルの製造や、キャタピラーグループ向けの油圧機器の製造を行っていました。また、部品センターも設置され、国内外に部品を供給していました。相模開発センター（SDC）はミニ油圧ショベルとミニホイールローダの開発拠点でした。跡地には、物流施設GLP ALFALINK相模原が2022年に建設されています。

主な取扱製品

キャタピラージャパンでは、以下の製品を取り扱っています。

油圧ショベル
ブルドーザー
ホイールローダー
オフロードダンプトラック
アーティキュレートダンプトラック
ロードローラー
モーターグレーダー
環境機械
クローラーダンプ

かつては、小型ブルドーザーやミニ油圧ショベル、アスファルトフィニッシャーなどの一部製品を三菱ブランドで販売していましたが、三菱重工の建設機械事業からの撤退により、現在はすべてキャタピラーブランドで販売されています。

スポーツ事業

キャタピラージャパンは、スポーツ事業にも積極的に関わっています。

CATレディース[[ゴルフトーナメント]]：毎年8月に神奈川県の大箱根カントリークラブで開催される女子プロゴルフトーナメントを主催しています。
かつては社会人野球チームも所有していましたが、都市対抗野球大会への出場は果たせませんでした。
スーパー15ニュージーランドのクルセイダーズのスポンサーも務めています。

主な子会社・関連会社

日本キャタピラーグループ

日本キャタピラー：四国・九州を除くエリアで販売業を展開しています。
東京レンタル：建築機材のリース業を行っています。
Catレンタル九州
キャタピラー教習所：都道府県労働局長登録教習機関として、自社製品の使用者向けに教育を行っています。（四国・九州を除く）

グループ外会社

四国機器：香川県・愛媛県新居浜市における特約店です。
四国建販：高知県・徳島県・愛媛県における特約店です。
キャタピラー九州：九州地方における特約店で、JR九州グループの一員です。2017年10月2日に会社分割し、新生キャタピラー九州を九州旅客鉄道が買収、子会社化しました。

関連情報

キャタピラー教習所
キャタピラー東北
キャタピラー九州
北村照文：同社野球部解散後、三菱名古屋に移籍し、後にプロ野球選手となりました。
中村順司：元PL学園野球部監督で、社会人野球選手時代に同社に在籍していました。
ネットワークTODAY、ウィークエンドネットワーク：過去に協賛スポンサーとして関わっていました。

外部リンク

日本キャタピラー
建機プロ.com
キャタピラー アジア太平洋サイト

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