らぷてっく

1985年、デービーソフトからPC-8801とMSX向けに発売されたアクションゲーム『らぷてっく』(Laptick)は、個性的なゲーム性で多くのプレイヤーを魅了しました。固定画面のステージを舞台に、主人公「びっきい」を操作し、ステージ内に散らばる「？」マークのボックスを全て踏むことがクリア条件です。全50面に加え、クリア後にはさらに50面のボーナスステージが用意されており、やり応えのあるボリュームが特徴です。

ゲームの特長

『らぷてっく』最大の特徴は、なんといってもコミカルで可愛らしいキャラクターデザインと、ミス時のシュールな演出のギャップです。キャラクターたちは愛嬌たっぷりで、ステージも明るい雰囲気に満ち溢れています。しかし、ミスをすると主人公は飲み込まれたり、押しつぶされたりするなど、ユーモラスな死に様を呈します。このギャップが、ゲームに独特の個性を生み出しています。

さらに、主人公のジャンプは「パラボラジャンプ」と呼ばれ、放物線を描く緩やかな軌道が特徴です。まるで水中や月面をジャンプしているかのような、独特のフワフワ感が楽しめます。このジャンプの特性を活かした、ステージ攻略が大きな魅力となっています。

ゲーム内容

「？」マークのボックスを踏むと、そのマークはドクロまたはフルーツに変化します。ドクロは各ステージに1つ、フルーツは複数種類が2つずつ存在します。同じ種類のフルーツを連続で踏むことで、ボーナス加点、無敵化、タイムストップなどの特殊効果を得られるボックスが出現します。また、各ステージには隠された「宝石」ボックスがあり、これを踏むと高得点を得られますが、「フルーツペア」の効果は失われます。

敵キャラクターとの接触は必ずしもミスにはなりません。例えば、「パッケン」というナメクジのような敵は、主人公を飲み込もうとしますが、向きによっては接触してもミスにならない場合があります。しかし、敵の攻撃を受けるとミスとなり、残機が減ります。

通常状態では敵を倒す手段がありませんが、特定のフルーツを取得して「スーパーびっきい」状態になると、敵を倒せるようになります。倒した敵は一定時間後に復活します。一部の敵は、主人公だけでなく他の敵を攻撃することもあり、その動きを利用した攻略も重要になってきます。

ステージ内には、リフトや扇風機などの移動を補助するギミックも存在します。これらを活用することで、効率的なステージクリアを目指せます。

操作方法

操作はシンプルで、左右キーとジャンプキーのみです。ジャンプは垂直方向ではなく、必ず左右方向へのジャンプとなります。ジャンプの高さは、ジャンプキーを押している時間によって調整できますが、空中での軌道変更はできません。壁にぶつかった場合、その位置から真下に落下します。

ゲームオーバー

敵の攻撃を受けるとミスとなり、残機が減ります。残機がなくなるとゲームオーバーです。

登場キャラクター

びっきい（主人公）
パッケン（ナメクジ状の敵）
バウル（ボール状の敵）
リティック（殴りかかる敵）
モゴラ（モグラのような敵）
メガラ（亀のような敵）
ジゴラ（炎を吹く敵）
スノー（接触すると即ミスとなる敵）
メレオン（カメレオンのような敵）
スタチュー（顔面石のような敵）
* ビースト（炎を飛ばす敵）

特殊効果

フルーツを連続して取ることで、様々な特殊効果を得られます。特に「パワーボーナス」フルーツを取ると、「スーパーびっきい」状態となり、敵を蹴り飛ばせるようになります。

らぷてっく2

1986年にはMSX向けに続編『らぷてっく2』が発売されました。基本的なシステムは踏襲しつつも、フルーツの取得順序が厳密に定められたり、ボーナスアイテムの取得方法が変更されたりと、様々な点で初代と異なるゲーム性を持っています。また、ステージ構成や敵キャラクターも変更されており、実質的に全く別のゲームと言えるでしょう。初代『らぷてっく』とは異なり、『らぷてっく2』は他の機種に移植されていません。

まとめ

『らぷてっく』は、コミカルな演出とシュールなゲームオーバー、そして独特のジャンプアクションが魅力的なアクションゲームです。個性的なキャラクターやギミック、そしてやり応えのあるステージ構成は、多くのプレイヤーを魅了するに十分な要素を持っています。さらに続編『らぷてっく2』も、独自のゲーム性で多くのプレイヤーに楽しまれています。プロジェクトEGGにて、PC-8801版『らぷてっく』とMSX版『らぷてっく2』が配信されているため、興味のある方はぜひプレイしてみてください。

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