リップスティックアドベンチャー

リップスティックアドベンチャー シリーズ

『リップスティックアドベンチャー』（Lipstick Adventure/Adv）は、Fairytale/Idesが開発した18禁恋愛アドベンチャーゲームシリーズです。元々はエロCG集『リップスティック』シリーズをゲーム化したもので、エロティックな要素と推理アドベンチャーゲームとしての面白さを兼ね備えている点が特徴です。

概要

本作の主人公は私立探偵の浅見五郎、ヒロインは彼の幼なじみである清里音美です。シリーズを通して、二人が様々な事件を解決していく物語が展開されます。初期の作品では音美は自称アシスタントでしたが、物語が進むにつれて有能なアシスタントとして活躍するようになります。

『リップスティック』シリーズは、当時のエロゲーに対するイメージを大きく変えた作品とも言えるでしょう。単なるエロCG集ではなく、「エロ要素のある遊べるゲーム」として、新たなジャンルを切り開きました。

主要キャラクター

浅見五郎：主人公の私立探偵。
清里音美：主人公の隣に住む幼なじみ。社長令嬢で学校では委員長を務める。シリーズを通して、浅見の助手として活躍します。

シリーズ作品

リップスティック

『リップスティックアドベンチャー』シリーズの前身となったエロCG集です。以下の5作品が発売されました。

リップスティック #1 ロリータ編
リップスティック #2 女子学生編
リップスティック #3 OL編
リップスティック #4 看護婦編
リップスティック #5 スチュワーデス編

ディスクシステム版も発売されていますが、こちらはCG集ではなく絵合わせパズルゲームとしてリリースされました。

リップスティックアドベンチャー1

シリーズ第1作。主人公とヒロインの基本設定が確立されました。本作では、音美は近所の高校生という設定で、嵐山家で発生した家宝の盗難事件を追うストーリーです。

シナリオと企画を担当したのは蛭田昌人氏で、後にアダルトゲームブランドのエルフを設立したことでも知られています。

AUTOMATONのKoji Fukuyama氏の指摘によれば、主人公とメインヒロインとのHシーンは存在しないとのことです。ゲーム音楽家の高見龍氏は、その理由を「80年代のラブコメの定番として、メインヒロインとは深い仲にならない」という当時の風潮によるものだと分析しています。

また、Fukuyama氏は『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』に登場する時間遡行アイテムと『リップスティックアドベンチャー』との共通点を指摘しており、高見氏は『YU-NO』の原作者である剣乃ゆきひろ氏によるオマージュではないかと述べています。

リップスティックアドベンチャー2

シリーズ第2作。音美は大学生になり、より大人びた姿で登場します。また、ダイジェスト版は1991年に発売されたダイジェスト集『フェアリーテール海賊版』に収録されています。

リップスティックアドベンチャー3

シリーズ第3作。音美が結婚式で受け取ったブーケの中からマイクロフィルムが見つかることから始まる物語です。現像された写真には音美が写っており、撮影者を特定する中で、結婚したばかりの先代部長の夫が殺害されるという事件が発生します。

リップスティックアドベンチャー4

シリーズ第4作。前作から8年、第1作から10年以上経過して発売されました。対象機種もWindowsのみとなり、白鳥学園の文芸創作部で発見された北川真理の死因を究明するストーリーです。

リップスティックアドベンチャーEX

主人公が私立探偵の一条恵美（男性）、アシスタントが女子高生の日高小梅という設定の作品です。本編シリーズには含まれないこともありますが、本作で採用された「ザッピングシステム」は、『リップスティックアドベンチャー4』に引き継がれています。

小梅が通う聖白鳥学園で発生した変質者騒ぎに、小梅が恵美を巻き込んで事件を解決していく物語です。

関連情報

参考文献
『美少女ゲーム最前線 パート5』辰巳出版、1991年11月1日。
「よくわかる美少女ゲーム 傾向と対策編 フェアリーテール海賊版」、48頁。

外部リンク
リップスティック #1 ロリータ編
リップスティック #2 女子学生編
リップスティック #3 OL編
リップスティック #4 白衣の天使編
リップスティック #5 スチュワーデス編
リップスティックV2
リップスティックアドベンチャー
リップスティックアドベンチャー2
リップスティックアドベンチャー3
リップスティックアドベンチャー4
リップスティックアドベンチャーEX
* リップスティックアドベンチャー（英語） - MobyGames

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