レカロ

レカロについて

レカロ（Keiper Recaro GmbH & Co）は、ドイツに本社を置く、主に自動車や鉄道、航空機の関連製品を製造している企業です。本社はシュトゥットガルト郊外のキルヒハイム・ウンター・テックに位置しています。

主力製品

レカロは、乗用車用の交換シートで広く知られていますが、製品の範囲はそれにとどまりません。旅客機や鉄道車両用の座席、さらにはオフィス用の事務椅子まで幅広く製造しています。特筆すべきは、サッカーや野球のスタジアムにおける選手や監督用のベンチシートにも採用されている点で、欧州の多くのクラブチームの試合中継で「RECARO」のロゴが見られることでしょう。

また、日本では楽天の本拠地であるフルキャストスタジアムをはじめ、多くのスポーツ施設にレカロ製のスタジアムシートが導入されています。製品は、完全な競技用のリクライニングなしのモデル（モータースポーツ・シェル）、スポーツ走行にも対応したリクライニング付きモデル（スポーツシート）、快適性を重視したモデル（エルゴノミクス・シート）など、様々なニーズに応じたものがあります。加えて、水上タクシーや商用車向け、バス用、チャイルドシートや旅客機用シートも手がけています。

日本法人は滋賀県東近江市に設立され、「レカロ・ジャパン」として国内市場に向けた製品の開発と販売を行っています。主な事業としては、国内自動車メーカー向けのシート、アフターマーケット向けのシート、チャイルドシート、オフィス用椅子、またJRなどの鉄道事業者向けのシートの製造と輸入があります。なお、正規品はレカロ・ジャパンが販売するものとされ、並行輸入品も存在します。

歴史

レカロの歴史は1906年に遡り、馬車職人のヴィルヘルム・ロイターが馬車製造会社を創業したことから始まります。その後、1950年代には自動車産業に参入し、シートの製造を開始。1969年には現在の社名である「レカロ」に改名し、シート専業メーカーとしての道を歩んでいきます。

以降、レカロは数々の革新を続け、1965年にはサイドガイドを搭載した世界初のシートを発表。他にも、調節式ショルダーサポートを装備したシートや、ベルト一体型シートの開発など、数多くの業界初を打ち立てました。特に、2006年に開発されたSR系の新骨格IS-05や、樹脂一体成型のSportsterなどは、現在でも高く評価されています。

日本市場における展開

日本では特に、高性能なシートがスポーツカーやハイパフォーマンスグレードの車両に採用されています。日産のGT-RやホンダのタイプRシリーズなど、多くの名車にレカロのシートが選ばれています。さらに、競合としては、ブリッド（BRIDE）やスパルコなども知られていますが、レカロはその品質とデザインで多くの支持を得ています。

まとめ

レカロは、その歴史的背景と技術革新から、多岐にわたるシート製品を展開し、自動車、鉄道、航空機の関連分野で信頼されるブランドへと成長しました。今後も革新的な製品とサービスを提供し続けることでしょう。

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