レシップ

レシップ株式会社について

レシップ株式会社（英: Lecip Corporation）は、日本に本社を置く産業用電装品の専門メーカーです。本社は岐阜県本巣市に位置しており、バス、鉄道車両、自動車向けの電装機器や、サイン・ディスプレイ関連機器の製造および販売を行っています。2002年には社名を変更し、ブランド名を「S-Light（エスライト）」から「LECIP」としました。

沿革

レシップの歴史は1948年にさかのぼります。創業当初は「三陽電機製作所」として設立された会社が、1953年には法人化し「三陽電機製作所株式会社」となりました。その後、1974年には他社と資本提携を結び、2002年に現在の商号へと変更されました。さらには、2005年にジャスダックに上場し、2007年には東京証券取引所および名古屋証券取引所に上場しました。2010年には持株会社体制へと移行し、様々な子会社を設立しました。

製品分野においては、1951年からバス用の機器製造を開始しました。最初の製品はバス用の蛍光灯で、その後、路線バスのワンマン化が進む中で運賃箱の製造にも取り組んできました。1980年代にはシンガポールのバス事業者との協力のもと、バスカードシステムの技術研究を開始し、1988年には運賃箱一体型のバスカードリーダーを納入しています。2000年代にはICカードシステムが普及し、これを機に新たな運賃箱の開発にも力を入れました。

主な製品

レシップは「EG1CARD」や「PASMO」といったICカードシステムに対応した運賃箱を提供しており、同社の技術力が活かされる場面が多く見られます。さらに2007年には、JR東日本メカトロニクスと共同開発した関東ICバス共通化ユニットも市場に投入され、IC乗車券の相互利用サービスを実現しました。

照明分野においても、冷陰極管の原理を応用したCCL（コールド・カソード・ランプ）の開発や、2014年にはバス用のフルカラーLED式行先表示器を日本国内で初めて商品化しました。このフルカラーLED表示器は、現代の需要に応える形で開発され、2022年にはアンバー色のLED表示器が生産中止となりました。

QUICK RIDE

2020年には、レシップが初めて提供するB2C向けのモバイルアプリ「QUICK RIDE」をローンチしました。このアプリは、iOSおよびAndroidに対応しており、鉄道やバスの乗車券類（定期券や回数券、フリー乗車券など）をスマートフォン上で発行できる仕組みになっています。事前にクレジットカード決済が必要で、導入事業者は年々増加しています。

会社名の由来

「レシップ」という社名は、「光（Lighting）」、「電力変換（Electric power Conversion）」、「情報処理（Information Processing）」という3つの主要事業を表す言葉の頭文字を組み合わせて造られたものです。これにより、同社がどのような事業領域で活動しているのかが明示されています。

まとめ

レシップ株式会社は、電装機器やディスプレイ関連機器の製造において長い歴史と実績を持つ企業であり、交通システムの近代化に貢献し続けています。今後も、新たな技術や製品の開発を通じて、より便利で快適な交通環境を提供していくことでしょう。

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