ロクシタン

ロクシタン：南フランス発祥のオーガニックコスメブランド

1976年、オリビエ・ボーサンによって創業されたロクシタンは、南フランス・プロヴァンス地方のライフスタイルを反映した自然派化粧品ブランドとして知られています。社名は、南フランスを中心とした歴史的地域名に由来しており、自然への深い愛情と、地域文化への敬意がブランドの根底にあります。ルクセンブルクに本社を置くロクシタン・グループは、世界約80ヶ国で1500店舗以上を展開するグローバル企業へと成長しました。

ロクシタンの歴史：ピュアなエッセンシャルオイルからグローバルブランドへ

創業当初は、オリビエ・ボーサンが自ら蒸留したローズマリーのエッセンシャルオイルの販売からスタートしました。1980年にはフランスに最初の店舗をオープンし、通信販売も開始。その後、アメリカ、香港、イギリスなどに拠点を拡大し、1996年には日本へ進出を果たしました。2010年には香港証券取引所に上場、さらなるグローバル展開を加速させました。日本市場においても高い人気を博し、100以上の店舗を展開しています。2009年の売上高は、約570億円にのぼり、日本、台湾、香港の市場が売上高の35.2%を占めるなど、アジア市場における重要性も高まっています。

ロクシタン製品の特徴：自然の恵みと倫理的な取り組み

ロクシタン製品は、スキンケア、フレグランス、ボディケア、バス用品、ホームフレグランスなど幅広いラインナップを展開。植物療法やアロマテラピーの理念に基づき、ローズ、ラベンダー、オレンジなどの花や果実、緑茶、蜂蜜、オリーブオイルなど、100%植物由来の原料を使用しています。着色料や添加物は一切使用せず、自然の恵みを最大限に活かした製品づくりが特徴です。

さらにロクシタンは、倫理的なガイドラインを設け、原料の調達から生産、販売まで、環境保全と社会貢献に配慮した持続可能な取り組みを積極的に行っています。具体的には、児童労働の排除、動物実験の禁止、環境に配慮したパッケージング、生産地の女性への経済的支援など、多角的な視点から社会貢献に力を入れています。特に、アフリカ原産のシアバターの生産においては、ブルキナファソの女性たちとの協働により、女性の経済的自立を支援しています。

日本におけるロクシタン：高い人気と多様な販売チャネル

日本市場においては、進出以前から「シアバター」の人気が高く、1996年に銀座に初出店。その後、ロクシタンジャポン株式会社を設立し、積極的な店舗展開を進めています。現在は、主要都市の路面店、百貨店、空港、そしてオンラインストアなど、多様な販売チャネルを通じて製品を提供。さらに、多くのホテルアメニティにも採用され、幅広い顧客層に支持されています。

2008年には、渋谷に世界最大規模の旗艦店「テラス・ド・プロヴァンス渋谷」（現：ロクシタン渋谷店 ブーケ・ド・プロヴァンス、ロクシタンカフェ・バイ・ピエール・エルメ）をオープン。カフェを併設した同店は、渋谷スクランブル交差点に面した、ロクシタンの世界戦略における重要な拠点となっています。

ロクシタンは、高品質な製品と倫理的な企業姿勢で、世界中の人々から支持されるブランドです。今後も、自然と調和した製品開発と社会貢献活動を継続し、更なる発展が期待されます。

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