ロベルト・バルボン

ロベルト・バルボン - 日本の野球界における先駆者

ロベルト・バルボン（Roberto Barbon, 1933年3月13日 - 2023年3月12日）は、キューバ・マタンサス州マタンサスに生まれたプロ[[野球選手]]であり、長いキャリアを持つコーチ、解説者でもありました。彼の愛称「チコ」は、スペイン語で「坊や」を意味し、選手時代から親しまれてきました。

経歴のスタート

バルボンは14人兄弟の末っ子として育ち、10歳で野球を始めました。当時のキューバではスポーツが盛んでも物資は乏しく、彼は自作のグラブやタバコの箱をボール代わりにして練習を重ねました。キューバ高校に進学後、1950年にメジャーリーガーを夢見てアメリカへ渡ります。最初はワシントン・セネタースのマイナーでプレーし、その後はフロリダ・インターナショナル・リーグを経て、1954年にはベーカーズフィールド・インディアンズやホーネル・ドジャースに所属。

日本への道

1955年、阪急ブレーブスからのオファーを受け、日本に渡ることになります。来日前の彼は、日本、韓国、中国が同じ言語を話すと思うほど日本に関する知識が乏しく、また朝鮮戦争の影響で日本の状況にも不安を感じていました。根拠のない不安を抱えつつも、バルボンは阪急に入団し、5,000ドルの年俸で日本での新たな生活をスタートさせました。

プロ野球時代の活躍

バルボンは来日初年から目覚ましい活躍を見せました。彼は俊足と確かなバッティング力を武器に、一番・二塁手としてほぼフル出場を果たし、打率.280、49盗塁、163安打、105得点と素晴らしい成績を収めました。翌1956年も活躍を続け、55盗塁でリーグ3位、再び得点トップを獲得しました。

1958年には、38盗塁を記録し、外国人選手として史上2人目の盗塁王に輝きました。また、バルボンは同年ベストナインにも選出され、阪急の主力選手としての地位を確立しました。

引退後の活動

バルボンは引退後、神戸で鉄板焼レストラン「カポネ」を経営しつつ、サンテレビジョンのプロ野球中継で初代解説者を務めました。また、阪急球団でのコーチ業や球団職員としても長く活動し、試合前のイベント等でファンとの交流も楽しんでいました。1988年には、広島東洋カープのキューバ遠征に通訳として同行し、30年ぶりに故郷の土を踏む機会を得ました。

人柄と老後

バルボンは明るい性格で親しまれ、自由な翻訳ぶりがファンの間で人気でした。日本に長年住んだ彼は流暢な関西弁を話し、ユーモア溢れる言動で愛され続けました。2023年3月12日に急性肺炎により逝去。89歳での生涯の幕を閉じるまで、彼は多くの人々に感銘を与え続けました。

最後に

ロベルト・バルボンは、日本プロ野球史において特別な存在でした。彼の功績は、今なお多くの人々に語り継がれています。

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