ロマンスの神様

ロマンスの神様

「ロマンスの神様」（ロマンスのかみさま、英: The Cupid of Romance）は、日本の歌手広瀬香美の3枚目のシングルとして、1993年12月1日にビクターエンタテインメントからリリースされました。曲のリズムとメロディ、そして歌詞が多くのリスナーの心をつかみ、特に冬のシーズンに親しまれています。

曲の概要

このシングルの表題曲は明るく楽しいノリのラブ・ポップチューンであり、合コンで理想のパートナーを見つけたいという女性の率直な思いを、ユーモラスに描写しています。直接的に冬をテーマにしているわけではありませんが、スキー用品店「アルペン」のCMソングとして採用され、大きなヒットを記録しました。2020年代になっても、冬の楽曲として多くの人々に楽しまれています。

実はこの曲の原型は、広瀬香美が中学1年生のときにピアノとヴァイオリンのために作曲したもので、その後ポップス調にアレンジされました。ただし、CMの制作に際して、関係者から多くの要望があったため、広瀬は何度も手を加えることになり、その結果、次第に自分の作品という感覚を失っていったとも語っています。それでも、2014年には「奇っ怪でおもしろくて、歌って楽しい」と語り、改めてこの曲への愛を示しました。

歌詞の背景

歌詞では、主人公がOLとしてバリバリ働く姿が描かれています。広瀬は自身が会社勤めを経験していないにも関わらず、当時の女性誌を参考にして、週休2日やフレックス制度などを巧みに盛り込んでいます。このようなリアリティが、曲の魅力を一層引き立てているでしょう。

瞬く間に広がった人気

「ロマンスの神様」はリリースからすぐに人気が爆発し、発売月内に20万枚のオーダーを達成しました。最終的にオリコンで174.9万枚を売り上げ、1970年代の小坂明子の記録を20年ぶりに更新し、広瀬自身にとっては初のオリコンシングルチャート1位を獲得することとなります。1994年にはオリコン年間シングルチャートで2位にランクインし、広瀬香美はその後のキャリアにおいて「冬の女王」と称されるようになりました。

その後の展開とアニバーサリー

広瀬はこの曲以降も1990年代にかけて数多くのウィンターソングをヒットさせ続け、「幸せをつかみたい」や「ゲレンデがとけるほど恋したい」なども代表作として知られています。2016年にはデビュー25周年を記念して新たにアレンジされた「ロマンスの神様 2016」が配信され、2021年には百田夏菜子とのデュエットも実現しました。

さらに、2022年にはTikTokで大流行し、アナログ盤の発売も決まり、その人気は衰えることがありません。広瀬香美の「ロマンスの神様」は、今後も多くの世代に愛され続けることでしょう。

もう一度検索