ワーナー・ブラザース・エンターテインメント(Warner Bros. Entertainment Inc.)
ワーナー・ブラザース・エンターテインメント、通称ワーナー・ブラザースは、1923年に設立されたアメリカの多国籍メディア・エンターテインメントの企業であり、現在はワーナー・ブラザース・ディスカバリーの
子会社です。本社は
カリフォルニア州バーバンクに位置し、
映画、テレビ、アニメ、ビデオゲームなど、多岐にわたるエンターテインメント事業を展開しています。
概要
ワーナー・ブラザースの設立は、ハリー、アルバート、サム、ジャックのワーナー4兄弟にさかのぼります。彼らは
映画業界において革新と創造性をもたらし、米国の
映画製作と配信における重要な地位を確立しました。特に
アニメーション部門では、観客に愛されるキャラクターたちを生み出し、例えばバグズ・バニーやダフィー・ダックなどの人気キャラクターが登場しました。これにより、ワーナー・ブラザースは
アニメーション映画の分野でも大きな評価を得ています。
映画スタジオ部門には、ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ、ニュー・ライン・シネマ、DCスタジオなどが含まれ、さまざまなジャンルのヒット作を輩出してきました。
アニメーション部門ではワーナー・ブラザース・
アニメーションが設立され、ヒュー・ハーマンやルドルフ・アイジングなどの才能によって多くのショートアニメが生み出されています。
歴史
ワーナー兄弟は
映画製作の夢を抱き、他の
映画会社に配給されていましたが、1918年に
ハリウッドにスタジオを設立し、その後1923年に正式にワーナー・ブラザース・ピクチャーズとして登記されます。
1927年には、世界初のトーキー
映画『ジャズ・シンガー』を公開し、
映画業界における画期的な変革を引き起こしました。この作品は、音声と映像が同期するという新しい技術を使った
映画で、興行的にも成功を収めました。
1930年代には、経済恐慌の影響を受けながらも、ギャング
映画のブームに乗り、ヒットを飛ばしました。1933年の『リン・チン・チン』シリーズは、特に人気を博し、ワーナー・ブラザースを代表する作品となりました。戦後も様々な問題に直面しましたが、1940年代には反トラスト法律により、配給網を手放すことを余儀なくされました。
1956年には、ジャック・ワーナーが経営権を持つ形になると、
映画業界の変化に適応するため企業として再生を図ります。特に1970年代にはスター・ウォーズなどのヒット作が生まれ、ワーナー・ブラザースもその流れに乗り込みます。
1989年にはタイム社との合併でタイム・ワーナーが誕生し、出版、
映画、
音楽、テレビ放送などの広範なサービスを提供するようになりました。その後も様々な企業との統合や買収を経て、現在ではメディア業界の主要プレイヤーとしての地位を築いています。
日本市場への進出も進め、1993年にはワーナー・
マイカル・シネマズを設立し、邦画事業に参入しました。その後、日本テレビ制作の『デスノート』や、多数のアニメ作品の配信など、邦画市場でも一定の成果を上げています。
主な事業部門
現在、ワーナー・ブラザース・エンターテインメントは、
映画製作・配信、
テレビ番組制作、
アニメーションなど多岐にわたる部門を運営しています。特にDCコミックス関連の
映画や、スター・ウォーズシリーズなどが多くの観客を魅了しています。また、
音楽部門においてもワーナー・ブラザース・レコードが成功を収めています。たくさんの資産を有するワーナーは、エンターテインメント業界の新たなトレンドや技術に敏感に反応し、ますます多様化した事業展開を行い続けています。