ヴァンディヴァッシュの戦い

ヴァンディヴァッシュの戦いは、1760年1月22日にイギリス東インド会社とフランス東インド会社の間で繰り広げられた、第三次カーナティック戦争における重要な戦闘の一つです。この戦いは、インドにおける両国の勢力争いの帰趨を決定づけることになりました。

当時、フランス軍を率いていたのは、ラリー伯爵でした。彼は、本国からの資金援助や艦隊の支援が滞るという厳しい状況に直面していました。そのような状況下で、ラリー伯爵はヴァンディヴァッシュ港（現在のタミル・ナードゥ州ヴァンダヴァーシ）の奪回を目指し、兵を進めます。

しかし、イギリス東インド会社軍を率いるエア・クートは、そのようなフランス軍の動きを察知していました。彼は、ヴァンディヴァッシュ近郊でフランス軍を待ち伏せ、奇襲を仕掛けます。この奇襲により、フランス軍はたちまち混乱に陥り、組織的な抵抗ができなくなってしまいました。

数に勝るイギリス軍は、フランス軍を圧倒し、ついに決定的な勝利を収めます。この敗北により、ビュッシー＝カステルノー侯爵率いるフランス軍は、ポンディシェリに籠城せざるを得なくなりました。しかし、イギリス軍による包囲は厳しく、1761年1月16日、ついにフランス軍は降伏を決意します。

ヴァンディヴァッシュの戦いの勝利は、イギリス東インド会社にインドにおける覇権を確立する上で、非常に大きな意味を持ちました。この戦いを契機に、イギリスはインド各地での勢力を拡大し、フランスの影響力を排除していきました。この戦いは、その後のインドの歴史を大きく左右する出来事となりました。

関連項目

七年戦争下のイギリス
七年戦争下のフランス

もう一度検索