七星闘神ガイファード

七星闘神ガイファード

『七星闘神ガイファード』は、1996年4月8日から同年9月30日まで、テレビ東京系で放送された特撮ヒーロー番組です。この作品は全26話から構成され、東宝とテレビ東京の共同制作によるものです。特に、元々はカプコンがゲームとして企画していた点が注目されます。

概要

本作は、東宝映像事業部が手掛けた特撮ヒーロー番組として『電脳警察サイバーコップ』以来の作品であり、撮影は放送の半年前から開始されました。物語はSF的要素を持ちながらも「ヒーローの苦しみ」をテーマにしており、他の特撮作品と差別化を目指しています。特に『超光戦士シャンゼリオン』が特撮ヒーローへのアンチテーゼであるのに対し、『七星闘神ガイファード』は1970年代の王道ヒーロー番組を意識した構成となっています。

子供番組でありながらも、ストーリーが深く、視点が子供向けであってもリアリティを追求しています。この点に加えて、メインスポンサーのカプコンが玩具を扱っていないため、特撮番組としては異例のことに、ヒーローの玩具は発売されませんでした。そのため、主人公ガイファードは武器や乗り物を持たず、徒手空拳で戦うスタイルを採用しています。

技斗と変身

本作の特徴の一つは、技斗のリアリズムです。殺陣は高瀬道場が担当し、実践的でリアルな戦闘シーンを実現しました。監督には村石宏実が起用され、アクションを監修した高瀬将嗣が、スーツとしての造形に注力しました。物語においては、主人公の変身シーンにはモーフィング技術が使われています。

あらすじ

物語の中心は、風間剛という22歳の青年です。彼は兄・将人の行方を追って日本に戻った際、ライバルである瀧道行と共に犯罪組織・クラウンの罠にかかります。クラウンは格闘家を集め、彼らを「ガイボーグ」や「ミューティアン」に改造し、究極の戦士を生み出そうとしています。剛はクラウンに捕まりますが、反抗した科学者・城石の助けを借りて脱走し、戦いを決意します。

彼はミューティアン・ジャークスと対峙し、窮地に立たされますが、その中で彼の体に異変が発生し、ガイボーグとミューティアンの複合体「ガイファード」が誕生します。この力を手に入れた剛は、兄を探し続けながら、クラウンと戦いを繰り広げます。

登場人物

風間剛 / ガイファード

物語の主人公で、感情が高ぶることで変身します。過去の修行により、拳王流拳法の使い手でもあります。相対的に、彼は仲間や人々を助けるために闘う決意を固めます。

城石丈雄

剛の協力者で、科学者としての才能を発揮します。クラウンの陰謀から剛を救い、彼と共に戦います。

九條麗

剛の仲間であり、同じく拳王流拳法を学んでいます。彼女は剛とともに成長し、困難に立ち向かいます。

風間将人 / デスファード

剛の兄であり、かつては剛と共に名を馳せた格闘家ですが、クラウンに捕まり改造され、その運命に翻弄されます。

終わりに

『七星闘神ガイファード』は、特撮という枠を超え、深い人間ドラマや成長物語を描いた作品です。不完全さを抱えながらも成長する主人公や仲間たちの姿が、多くの視聴者に感動を与えました。特撮ヒーロー番組の新たな可能性を示した本作は、今なおファンから愛されています。

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