三戸呂拓也

三戸呂拓也

三戸呂拓也（みとろ たくや、1984年 - ）は、日本の登山家。長野県大町市に生まれ、幼い頃から山に親しんで育ちました。

学生時代と登山との出会い

2003年4月、明治大学理工学部に入学し、山岳部に入部。そこで本格的な登山技術を学び、その才能を開花させていきます。山岳部では主将も務め、リーダーシップを発揮しました。

2008年9月には、日本クーラカンリ登山隊に最年少で参加。しかし、登山中に雪崩が発生し、隊員3名が死亡するという悲しい事故に遭遇し、登山計画は中止となりました。この経験は、三戸呂の登山に対する考え方に大きな影響を与えたと言われています。

2009年3月には、アイスクライミング中に滑落し、左足首を骨折する怪我を負うも、不屈の精神でリハビリに取り組み、再び山へと向かいます。

プロの登山家、そしてサポートスタッフへ

大学卒業後は、江東区立深川第八中学校で数学講師として1年間教鞭を執りました。その後、冒険家の三浦雄一郎が率いるミウラ・ドルフィンズのスタッフとして働き始め、勤務の傍ら、海外高峰の登山を精力的に行いました。

2013年以降は、人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』（日本テレビ）の登山部シリーズにサポートスタッフとして参加。イモトアヤコの登山をサポートする姿が、多くの視聴者に感動を与えました。

2013年5月には、ミウラエベレスト2013隊にサポートスタッフとして参加し、三浦雄一郎のエベレスト登頂世界最高齢記録更新（当時80歳223日）を支えました。

2014年4月には、『世界の果てまでイッテQ!』のイモトアヤコエベレスト登山企画に参加しましたが、大規模な雪崩が発生したため、企画は中止となりました。

撮影スタッフとしての活躍

2014年からは、ドキュメンタリー番組『グレートトラバース』（NHK BSプレミアム）の撮影スタッフとして、田中陽希の日本百名山一筆書きに同行。翌年以降も続編の二百名山、三百名山一筆書きに撮影スタッフとして参加し、番組の成功に大きく貢献しました。2021年の三百名山踏破後のスペシャル番組では、撮影の舞台裏を紹介する形で出演しています。

未踏峰初登頂と新たな挑戦

2021年12月17日、パキスタン北部カラコルム山脈の未踏峰（標高6,020m）に平出和也と共に初登頂に成功。この未踏峰は、過去に挑戦した登山隊の現地ハイポーターで遭難死したサミ ウッラー カーンに由来して「サミサール」と命名されました。高度計は6,380mを示しており、資料上の標高よりも実際は高い可能性もあります。

三戸呂拓也は、登山家としてだけでなく、サポートスタッフ、撮影スタッフとしても幅広い分野で活躍し、日本の登山界に大きく貢献しています。彼の挑戦はこれからも続いていくことでしょう。

主な経歴

1984年 - 長野県大町市に生まれる。
2000年4月 - 長野県大町高等学校入学、山岳部に所属。
2003年4月 - 明治大学理工学部入学、山岳部に所属。
2009年3月 - 明治大学卒業。
2010年 - マッキンリー(6,190m/アメリカ)登頂。
2010年 - エルブルース(5,642m/ロシア)登頂。
2011年6月 - マッキンリー(6,190m/アメリカ)登頂。(明治大学マッキンリー登山隊2011)
2011年 - アコンカグア(6,960m/アルゼンチン)登頂。
2011年8月 - ヤズィックアグル(未踏峰/6,770m/中国新疆ウイグル自治区)初登頂。(信高山岳会)
2012年2月 - タンザニア'>[キリマンジャロ]登頂。
2012年8月 - ハン・テングリ(7,010m)登頂。(NHKグレートサミット撮影隊)
2013年10月 - マナスル(8,163m/ネパール)登頂。(世界の果てまでイッテQ!登山部隊)
2015年6月 - マッキンリー(6,190m/アメリカ)登頂。(世界の果てまでイッテQ!登山部隊)
2015年10月 - アピ(7,132m/ネパール)登頂。(JAPAN API EXPEDITION TEAM)
* 2021年12月 - サミサール(未踏峰/6,020m/パキスタン)初登頂

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