三重ホンダヒート

三重ホンダヒート：歴史、現状、そして未来

三重ホンダヒートは、1960年に本田技研工業株式会社鈴鹿製作所の同好会として発足し、1961年には正式なラグビー部として協会に登録されました。以来、地道な努力を重ね、数々の昇格と降格を経験しながら、着実に実力を付けてきました。

草創期から関西社会人リーグで活躍し、トップリーグ昇格を目指して挑戦を続けました。トップリーグへの初昇格は2009年。その後もトップリーグと下部リーグを行き来する厳しい戦いを経て、2017年にはトップチャレンジリーグで優勝し、トップリーグ復帰を果たしました。

2021年には新たな社会人リーグであるジャパンラグビーリーグワンへ参入。DIVISION2からスタートし、2023年にはDIVISION1昇格を果たすなど、近年は躍進を見せています。チームは「人間尊重、喜びの創造、EXCITING RUGBY」を理念に掲げ、常に進化を追求しています。

三重ホンダヒートのホームグラウンドは、三重県営鈴鹿スポーツガーデン（三重交通Gスポーツの杜鈴鹿）です。しかし、リーグワンの基準を満たす観客収容人数が確保できていないため、施設の改修・改築に向けた取り組みを進めていました。

2024年9月、チームは大きな転換期を迎えました。2026-27シーズンから、活動拠点を三重県鈴鹿市から栃木県宇都宮市に移転することを発表したのです。この決定は、観客動員数の伸び悩みや、より多くの観客を収容できるスタジアムの必要性など、様々な要因を総合的に考慮した結果によるものです。宇都宮市にはホンダの工場があり、また、プロリーグ開催に適したスタジアムも複数存在するため、新たな環境での発展に期待がかかります。

三重県鈴鹿市は、マザータウン的な位置づけで、引き続きチームの活動を支援し、県内での数試合開催やラグビースクールなどの活動を継続する予定です。

チーム名の由来は、「全ての原点である心、すなわち気持ちが熱くなければ真の強さは得られない」という想いが込められています。その熱意は、選手たちのプレー、そして地域への貢献活動にも表れています。

2023-24シーズンは、キーラン・クロウリー氏がヘッドコーチに就任。ワールドカップ2023でイタリア代表のヘッドコーチを務めた実績を持つクロウリー氏の指導の下、さらなる高みを目指しています。

選手層も強化され、2024-25シーズンはプロ選手が社員選手を上回る編成になる見込みです。しかし、2024年9月には所属選手による酒気帯び運転による検挙という不祥事も発生。チームは厳格な処分を行い、再発防止に努めています。

三重ホンダヒートは、歴史と伝統を継承しながら、常に未来を見据えて進化を続けています。リーグワンでの活躍はもちろん、地域社会への貢献も積極的に行い、ラグビー界を盛り上げていく存在として、今後の活動に注目が集まっています。

チームの歩み：主な実績

1960年：本田技研工業株式会社鈴鹿製作所同好会として発足
1978年：関西社会人Aリーグ初昇格
2008年：山田章仁選手をプロ契約
2009年：トップリーグ初昇格
2017年：トップチャレンジリーグ優勝、トップリーグ復帰
2023年：リーグワンDIVISION1昇格
2024年：キーラン・クロウリー氏がヘッドコーチに就任、宇都宮市への移転を発表

チームタイトル

国体優勝：2回（2005年、2008年）
トップチャレンジリーグ優勝：1回（2017年）
トップウェストA優勝：3回（2008年、2013年、2014年）

鈴鹿ラグビースクール

2007年4月、小学生向けのラグビースクールを開校。地域貢献活動の一環として、地元の子供たちへのラグビー指導や交流会などを実施しています。

三重ホンダヒートは、競技面での成功だけでなく、地域社会への貢献にも力を入れており、今後の更なる発展が期待されます。

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