三重県立美術館

三重県立美術館：東海地方を代表する美術の殿堂

三重県立美術館は、三重県津市に位置する、中部・東海地方で最初に本格的に開館した美術館です。1982年の開館以来、地域文化の振興に大きく貢献しており、国内外の幅広い美術作品を鑑賞できる施設として高い評価を得ています。

多彩なコレクションと充実の展示

当館は、6000点を超える美術作品を収蔵しており、そのコレクションの幅広さは大きな魅力です。特に、三重県ゆかりの作家の作品は充実しており、曽我蕭白をはじめとする、地域を代表する巨匠たちの作品を多数所蔵しています。

また、スペインを中心とした西洋美術のコレクションも豊富で、ルノワールやピカソといった巨匠の作品から、近現代の作品まで、多様な作品を鑑賞することができます。さらに、明治時代から現代に至る日本の近代洋画コレクションも充実しており、日本美術史の流れをたどる上で重要な作品を多く収蔵しています。

これらの作品は、常設展として公開されているほか、企画展を通じて、テーマに沿った作品群を深く掘り下げた展示も随時行われています。そのため、何度訪れても新たな発見がある、魅力的な美術館です。

柳原義達記念館：彫刻家の軌跡

2003年のリニューアルを機に、日本の具象彫刻界を代表する彫刻家・柳原義達を記念した「柳原義達記念館」が開館しました。記念館では、柳原義達の彫刻作品やデッサン、資料類を常設展示しており、その芸術性と創造性を深く理解することができます。

さらに、記念館では、三重県ゆかりの作家や若手作家の作品を紹介する企画展なども開催されており、現代美術の動向にも触れることができます。

美術館の建築と歴史

美術館の建物は、富家建築事務所の設計によるもので、1982年には中部建築賞を受賞、1998年には公共建築百選にも選定されるなど、建築としても高い評価を得ています。

開館当初は、予想を上回る来館者数で賑わいを見せ、その後も年間10万人から20万人の来館者数を維持しており、地域に愛される美術館として存在感を示しています。

その歴史は、1972年に「県立美術博物館」の設置構想が文化審議会で答申されたことに始まります。その後、長年の準備期間を経て、1982年9月25日に三重県立美術館が開館しました。

開館以来、数々の企画展や作品修復、そしてリニューアルと、常に進化を続けている三重県立美術館。その歩みは、地域文化の発展と密接に結びついています。

アクセス

美術館へのアクセスも良好です。JR紀勢本線、近鉄名古屋線、伊勢鉄道伊勢線の津駅西口から徒歩約10分、または三重交通バスを利用すれば、容易にアクセスできます。

まとめ

三重県立美術館は、充実したコレクション、美しい建築、そしてアクセス良好な立地と、多くの魅力を兼ね備えた美術館です。三重県を訪れた際は、ぜひ足を運んで、美術の世界に浸ってみてください。

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