上野水香

上野 水香（うえの みずか）

上野水香は1977年12月23日に神奈川県鎌倉市で生まれた、日本のバレエ界で高く評価されているバレリーナです。彼女は身長170cmという恵まれたスタイルを持ち、バレエの世界において多くの名演技を披露してきました。

略歴

上野は5歳の時にバレエを始め、その才能は早くから開花しました。1989年には埼玉全国舞踊コンクールのジュニア部門で優勝し、バレエ界に名を馳せました。彼女のキャリアを大きく変えたのは、1993年に出場したローザンヌ国際バレエコンクールでのスカラシップ賞受賞です。これを機に、モナコのプリンセス・グレース・クラシック・ダンス・アカデミーに留学し、1995年には首席で卒業し、牧阿佐美バレヱ団に加入しました。

キャリアの初期には、1996年の世界バレエ・モダンダンス・コンクールで金賞を受賞し、1997年には『くるみ割り人形』にて金平糖の精役で主役デビューを果たしました。その後も、数々の有名な作品に出演し、特に『白鳥の湖』や『ドン・キホーテ』などでの存在感が評価されています。

2004年に牧阿佐美バレヱ団を退団し、東京バレエ団にプリンシパルとして所属しました。彼女のこの新たな舞台での活躍は、国内外で高く評価されました。特に、2005年にはボレロの演技で東京都交響楽団と共演し、その才能を広く知らしめました。さらに、国際的な公演にも積極的に参加し、数々の称賛を受けています。

上野水香は、バレエキャリアの中で多くの受賞歴を誇っています。2001年に神奈川文化賞未来賞、2002年には東京新聞中川鋭之助賞を受賞するなど、彼女の業績は高く評価されています。2021年には芸術選奨文部科学大臣賞舞踊部門を受賞し、2023年には紫綬褒章を受章しました。

人柄と活動

母親のすすめでバレエを始めたという上野は、その人柄からも多くのファンに愛されています。2007年には「かながわ観光親善大使」に任命され、地域貢献活動にも積極的です。2021年には東京オリンピックの聖火リレーのトーチキスイベントに参加し、バレエを通じて地元の文化を広める役割を果たしました。

また、上野は執筆活動にも注力しており、バレリーナとしての生涯や経験をまとめた書籍を数冊出版しています。彼女の著作は、バレエの魅力や彼女自身のバレエへの思いを多くの人々に伝えています。

近年の活動

2023年には、ローザンヌ国際コンクールの50周年記念ガラ公演にゲスト出演し、自身の名前を冠したバレエ団公演「上野水香 オン・ステージ」も開催されました。この年、45歳で東京バレエ団のゲスト・プリンシパルに就任したことも発表され、ますますの活躍が期待されています。

上野水香は、今後も日本のバレエ界を牽引し続ける存在として多くの注目を集めていくことでしょう。その演技や言動は、多くのバレエファンや若いダンサーたちに希望とインスピレーションを与えています。

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