中田功

中田 功（なかた いさお）

中田功は1967年7月27日に福岡県福岡市中央区で生まれた将棋棋士であり、棋士番号176を持っています。彼の将棋師匠は大山康晴十五世名人で、プロ棋士になるために若い頃に上京し、研鑽を積んできました。

将棋経歴

プロ入り前

中田は中学1年生で将棋のプロを目指す決意をし、福岡から東京に移りました。近代将棋社で永井英明のもとに住み込みで修行を行い、1980年には第5回中学生名人戦で優勝を果たしました。この成果により、彼は将棋界でのキャリアをスタートさせることになります。

プロ入り後

1986年、中田は18歳で将棋のプロ入りを果たします。彼は1992年度の第51期順位戦C級2組で初めの2局で連敗したものの、その後は8連勝の好成績を収め、C級1組に昇級しました。2000年度の第41期王位戦ではリーグに進出し、谷川浩司に勝利を収めましたが、次のリーグでは残留に失敗しました。また、2004年度の王位戦にもリーグ入りし、中原誠や深浦康市に勝利したものの、リーグ残留には至りませんでした。
さらに2011年度の第70期順位戦では降級の危機に見舞われ、最終局では加藤一二三に敗れ、19年在籍したC級1組からC級2組に降級することになりました。2021年度には八段予選決勝で広瀬章人に勝利し、本戦トーナメントに進出しましたが、翌年には3つの降級点が確定し、フリークラスに陥落してしまいました。

棋風

中田は振り飛車を主に使用しており、特に三間飛車を好む棋士です。このスタイルは、彼が構築した「中田功XP」という独自のアプローチに根ざしています。彼の棋風は強攻を狙うもので、居飛車穴熊に対しては素早い攻撃を試みる傾向があります。

人物・エピソード

中田の名前は「いさお」と音読みされるため、「コーヤン」という愛称で知られています。彼は180cm、54kgとスリムな体型であり、棋界でもダントツの痩身です。これにより、BMIは16.7という数値を記録しています。彼は30代まで7:3分けのヘアスタイルをしていましたが、40代に入ると坊主に変わり、裸眼での対局が増えました。また、彼の声はソフトで、穏やかな話し方が特徴です。

中田は麻雀にも精通しており、プロ雀士顔負けの技術を持つことで知られています。何度も麻雀番組に出演した経験があります。主な趣味には草野球やサッカーがあり、休日にはスポーツで汗を流しています。

2018年現在は福岡市に在住しており、九州大学将棋部の師範も務めています。九州地域での将棋の普及活動に熱心で、九州研修会の幹事として活動しています。また、彼は王手将棋にも深い理解があり、「将棋世界」誌に講座を連載するなどしています。特に、匿名のプロ棋士として対局を行う企画「Xは誰だ」の初代担当者であり、182局という最多対局数を記録したことでも知られています。

彼はまた、過去に対局日程の勘違いで不戦敗をするというミスがあり、その結果、日本将棋連盟から罰金や出場停止の処分を受けたこともあります。しかし、トーナメントでは2009年に開催された「どうぶつしょうぎカップ」での男性優勝者としての名誉を手にしています。

弟子たち

中田の後を継ぐ棋士たちもおり、多くの弟子が奨励会にも在籍しています。彼はアマチュアにも理解を示しており、指導を行っています。昇段についても誇り高く、多くの著書があり、特に三間飛車に関する技術を深く探求したものとなっています。彼の棋歴は、将棋界に多くの足跡を残しています。

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