乃村工藝社

株式会社乃村工藝社の概要

株式会社乃村工藝社（NOMURA Co.,Ltd.）は、日本を代表するディスプレイデザイン企業の一つで、特に博物館や商業施設、イベントスペースの企画、設計、施工を専門としています。日本の店舗施工やディスプレイ業界において、丹青社と並び二大業者の一角を占めており、その影響力は広範囲にわたります。

事業内容

乃村工藝社は、百貨店、博物館、美術館、万国博覧会などの多様な空間のデザインおよび施工を行っています。これに加えて、イベントに関するコンサルティングや運営管理も手掛けており、特に近年の指定管理者制度の拡大を受けて、公営博物館の運営に関与する機会も増えています。例えば、長崎歴史文化博物館の運営を受託し、展示企画から研究、教育普及事業までの全ての業務を担当した先例があります。

売上構成

2017年の財務情報によると、乃村工藝社の連結売上はディスプレイ事業が97.9%を占めており、その内訳として専門店市場が35.2%、広報・販売促進市場が15.2%、複合商業施設市場が10.1%といった具合で、その他の市場へも多岐にわたってサービスを提供しています。飲食・物販業務は全体の2.1%を占めています。

歴史的沿革

株式会社乃村工藝社の始まりは1892年にさかのぼります。高松で乃村泰資によって芝居の大道具業として創業されたのが始まりです。その後、1942年には国軍関連の企業として「日本軍事工藝株式会社」を設立し、1945年に現在の社名に変更されました。

1951年以降は海外見本市や博覧会に参入し、1960年代には大型レジャー施設や科学系博物館の展示制作にも進出しています。特に1970年の日本万国博覧会では政府館などの目玉展示を手がけ、その後の国際的な博覧会でも多くの展示作品を創出してきました。また、2005年には東京証券取引所の市場第一部への昇格も果たしています。

最近の動向

近年、乃村工藝社はデジタル技術の進展を反映させた新たな展示手法の開発にも取り組んでいます。特に、2009年には「GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト」の1/1実物大ガンダムの設置を行い、その実績で第41回星雲賞を受賞しました。これにより、企業のブランド力や技術力がさらに強化されています。

2022年には、関連会社の吸収合併を行い、組織の再編成を進める中で東京証券取引所のプライム市場へと移行しました。現在、乃村工藝社は国際的な展示業界において、その革新的なデザインと施工能力で多くのプロジェクトを手掛けています。

結論

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o株式会社乃村工藝社は、歴史ある企業として日本国内外で多様な経験を持ち、ディスプレイデザインのリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。今後のさらなる成長と新たな挑戦が期待されています。

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