久那土駅

久那土駅について

久那土駅（くなどえき）は、山梨県南巨摩郡身延町三澤に所在する、東海旅客鉄道（JR東海）身延線の駅です。この駅は1927年に開設され、以来地域の交通の要所として機能してきました。

歴史

久那土駅は、富士身延鉄道が身延駅から市川大門駅への路線を開通させた際に設けられました。この駅の誕生は、駅周辺の集落の発展に大きく寄与しました。以下に主な歴史的出来事を時間軸に沿って説明します。

• - 1927年（昭和2年）12月17日：富士身延鉄道により、駅が設置され、旅客と貨物の取り扱いが開始されました。
• - 1938年（昭和13年）10月1日：国有鉄道（鉄道省）が富士身延鉄道を借り上げました。
• - 1941年（昭和16年）5月1日：国有化され、鉄道省身延線の一部となりました。
• - 1972年（昭和47年）9月20日：貨物の取り扱いが廃止され、業務が委託されることになりました。
• - 1987年（昭和62年）4月1日：国鉄の民営化に伴い、JR東海の駅となり、無人駅化されました。

駅の構造

駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅であり、東西に走る線路の南側にホームがあります。開業時から存在していた木造駅舎は解体され、1999年には新しい待合所が建設されました。この待合所には、椅子や業務用の倉庫が設置されており、利用者が一時的に休憩できる空間が提供されています。また、駅のホームには数か所の待合所が設けられ、利用者の利便性を考慮した設計となっています。

駅員が常駐していた期間は長かったものの、昭和40年代に業務が委託された結果、現在では無人駅として運営されています。切符の購入はできませんが、周辺には商業施設が豊富にあります。

利用状況

駅の利用者数は、時代とともに変動してきました。1950年には309,018人（1日平均約847人）、1980年には339,938人（1日平均約929人）、そして2005年には117,719人（1日平均約323人）となりました。近年の利用者数は減少し続け、2011年には88,758人（1日平均約243人）にまで減少しています。

駅周辺の環境

久那土駅の周辺地域は、旧久那土村の中心部に位置し、多くの商店や施設が点在しています。駅前には公衆トイレを備えた広場が設けられ、近くには山梨県道9号市川三郷身延線が走っています。この道沿いには商店街が広がり、開業以来、駅の利用者をターゲットにした商業活動が活発に行われています。また、映画『チェリーパイ』のロケ地としても使用された場所です。

駅の東へ進むと、身延町立久那土小学校や中学校、久那土出張所などの教育機関が立ち並んでおり、地域の賑わいを支えています。久那土村は1956年に合併し、現在は南巨摩郡身延町に属しています。

バス路線

久那土駅では、身延町営バスの路線が接続しています。しかし、日曜日と祝日には運休となるため、注意が必要です。バス路線には古関甲斐岩間線と古関循環線があり、地域間の移動に利用されています。

隣の駅

久那土駅の隣の駅は、市ノ瀬駅と甲斐岩間駅です。これにより、地域住民や観光客がより広範囲にわたる移動が可能となっています。

久那土駅の歴史や周囲の環境は、地域の発展に寄与してきた重要な要素であり、今後も地域の交通拠点として重要な役割を果たすことでしょう。

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