井戸木

井戸木（いどぎ）について

埼玉県上尾市に位置する井戸木は、現行の行政地名として井戸木一丁目から四丁目に分かれています。郵便番号は362-0071となっており、住居表示は未実施の地区です。この地域は、市の統計等では大石地区に分類されています。

地理的特徴

井戸木は埼玉県の中央地域、特に上尾市の北部に位置し、桶川市と隣接しています。かつてこのエリアは桶川市側に「大字井戸木」という名で知られていましたが、地名変更に伴い消失しました。特に一丁目と二丁目は三方を桶川市に囲まれ、泉台、中妻、さらには桶川市の若宮、鴨川、朝日とも隣接しています。また、地区の西端には鴨川が暗渠で流れており、住宅地は全体的に整然としているのが特徴です。

地域全体は市街化区域に入っており、主に第一種低層住居専用地域が指定されています。一部地域では生産緑地も確認され、土地利用が多様であることがうかがえます。特に井戸木二丁目32番地には上尾市で最も高い地点（標高21.5m）が存在しています。歴史的にも価値のある場所で、井戸木三丁目遺跡や井戸木二丁目遺跡といった集落跡も発見されており、土器片などの遺物が出土しています。

地価と経済事情

井戸木の住宅地における地価は、2019年の調査によると10万5000円/m²となっており、地域の経済状況を反映しています。また、2021年の経済センサス調査によれば、このエリアにはいくつかの事業所が存在し、地域の経済活動が活発であることが分かります。

歴史的背景

井戸木は江戸時代から存在しており、武蔵国足立郡に属する井戸木村として知られていました。名前の由来は、スイカズラ科の植物「エドノキ」に由来するとされています。村の規模は化政期には約40軒で、農業が盛んでした。特に米や麦、大豆といった作物が栽培されていました。

1955年の合併により、井戸木は大石村に組み込まれ、さらには1958年には上尾市に合併されました。その際、この地域は地理的な特性から桶川町への編入希望者が多く、上尾町との間で地名を巡る争いもありました。最終的に、井戸木という地名は上尾市と桶川市の両方に存在する形となりました。

交通情報

井戸木地域内には鉄道は通っておらず、最寄り駅はJR東日本高崎線の桶川駅です。道路アクセスにおいては、主な幹線道路は通っていませんが、いくつかの県道が周囲を囲んでいます。また、地区内にはコミュニティバスが運行されており、地域住民の交通手段として利用されています。

公共施設と地域の福祉

地域内には公共施設や学校があり、上尾市立大石北小学校も設置されています。住民の防災対策として、いくつかの公園が指定避難場所となっており、地域の安全が確保されています。井戸木公園や山王公園はその一例です。

井戸木地区は、様々な歴史的背景や地理的特性を持つ地域であり、これからもその魅力を発信していくことが期待されています。

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