京王八王子ショッピングセンター

京王八王子ショッピングセンターの歴史と特徴

京王八王子ショッピングセンター（K-8）は、東京都八王子市の明神町に位置する、かつての人気商業施設です。このショッピングセンターは、京王八王子駅の地下化に伴って1989年に建設され、1994年9月15日に「KEIO 21」としてオープンしました。1999年にこの名称から現在の「京王八王子ショッピングセンター」に改称し、リニューアルオープンを果たしました。残念ながら、この施設は2024年3月31日に閉館することが決まりました。

KEIO 21としてのスタート

「KEIO 21」は、京王帝都電鉄が95億円の資金を投じて建設した駅ビル内に、ファッションとグルメに特化した専門店が入居する形で営業を開始しました。地下2階から地上12階までの構造を持ち、京王八王子高速バスターミナルや立体駐車場も併設されていました。この建物は商業ビルとして業態の新しい形態を目指し、京王グループのテナントを多く含む構成となっていました。

フロアは多様で、1階にはデイリーフーズ、2～6階にはレディースファッション、7～9階には生活雑貨、書籍、CDが揃い、10・11階にはレストラン街が展開されました。オープン前の1994年には、周辺に京王プラザホテル八王子も開設されました。

リニューアルと営業の変遷

1990年代後半、営業は低迷していき、特に1997年にはJR八王子駅前に大型専門店が登場し、競争が激化しました。このため、京王帝都電鉄は業態変更を実施し、生鮮売場以外のフロアを一時閉鎖。その後、大規模なリニューアルを行い、1999年に「京王八王子ショッピングセンター」として新たにオープンします。新愛称の「K-8」は、地域のニックネーム「京八」から取られています。

リニューアル後は、店舗数を縮小したものの、多くの大型テナントが入居し、地域住民のニーズに応える形で営業を続けました。また、2013年には再度のリニューアルが行われ、新たな「K-8」ロゴが誕生しました。

コロナ禍と閉館の決定

2020年、世界的な新型コロナウイルス感染症の影響を受け、京王八王子ショッピングセンターも休業を余儀なくされました。以降も、通常営業への復帰が試みられたものの、経営は難航しました。

2023年12月、京王電鉄は「K-8」の閉館を発表しました。理由として、建物の基幹設備の更新工事が挙げられていますが、営業再開の予定は未定のままです。

キャラクターと地域との関わり

商業施設として地域密着を目指したK-8では、2010年にマスコットキャラクター「ケイハチ王子」が誕生しました。このキャラクターはイベントに登場したり、地元行事に参加することで、八王子市全体での認知度向上に貢献しました。さらに、鉄道模型の専門店ポポンデッタやイベントスペース「ケイハチ王子の部屋」など、ユニークな取り組みが続きました。

主要テナントと営業内容

京王八王子ショッピングセンターは、地下1階で地元の新鮮な食材を提供し、1階から4階まで多様なファッションや雑貨が展開されていました。特にポポンデッタやタワーレコードなどの大手チェーン店も出店し、地域の文化的な拠点としての役割も果たしていました。レストラン街には多種多様な飲食店が並び、利用者にとって楽しみの一つとなっていました。

このように、京王八王子ショッピングセンターは、地域住民に愛され続けた商業施設であり、その閉館は多くの人々にとって寂しい出来事となるでしょう。

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