京都銀行

京都銀行の概要

京都銀行は、京都府京都市下京区に本店を構える地方銀行で、京都フィナンシャルグループの完全子会社です。彼らのキャッチフレーズは「飾らない銀行」であり、2004年から展開されているテレビCM「ながーい、おつきあい」シリーズでも広く知られています。英字表記は『The Bank of Kyoto』ですが、店舗やATMでは『The Bank for Kyoto』と表記されています。

この銀行は、産業の発展に大きく寄与してきた地域密着型の金融機関として、高い評価を受けています。特に、戦後の京都ではオムロンや任天堂などのベンチャー企業が成長し、京銀はこれらの企業の主要銀行として役割を果たしてきました。これらの企業との深いつながりによって、多くの株式を保有し、膨大な株式含み益を得ています。

歴史的背景と業務

1945年には、第二次世界大戦後の引き揚げ港として、京銀は外貨両替業務を行い、これは全く新しい経験でした。2007年以降は、地元プロサッカークラブ『京都サンガF.C.』のユニフォーム袖スポンサーとしても活躍。その次の年からは高校野球選手権大会のスポンサーも務めており、地域コミュニティとの結びつきを強化しています。

京都銀行は、主に京都府内を中心に支店を持つほか、滋賀県、大阪府、奈良県、兵庫県、愛知県、東京都にも展開しています。戦前はほとんどが都市銀行の支店であった京都で、地元銀行が消滅していった後、戦後に新たに設立された地銀の一つとして成長してきました。

1951年、丹和銀行から名称変更し、現在の『京都銀行』として本格的に活動を開始。それ以後、店舗の拡大に努め、また1980年代には首都圏にも進出を果たしました。

店舗政策と成長戦略

現在、京都銀行は45店舗以上を展開しており、そのうちの一部は出張所として機能しています。1998年から頭取に就任した柏原康夫氏は、不良債権の処理と銀行規模の拡大を重視し、成長戦略を模索しました。市場競争の激しい京都で、金融シェアの拡大を図るために、隣接県への出店を進めました。

滋賀県草津市への新たな店舗開設を皮切りに、大阪や奈良、兵庫といった地域への進出を実現。特に、京都市内のシェアも含め、競争相手となるメガバンクや信用金庫と差別化を図るべく、着実に成長を遂げています。

2011年には、名古屋支店を再出店し、2015年には東京支店を営業部に昇格させるなど、店舗規模の拡大を続ける一方、金融サービスの質の向上にも力を入れています。これにより、2000年以降は50店舗以上に増加し、地域の金融機関としての地位を確立しています。

現在と関連企業

最近では2023年に持株会社体制への移行を果たし、関連会社として『京都フィナンシャルグループ』を設立。その成長の原動力は、地域経済の発展と地元企業との強い結びつきにあります。地元のニーズに応えるために、既存の金融サービスを常に見直し、進化させ続けています。今後も地域に根ざした金融機関としての役割をより強化していくことでしょう。

もう一度検索