八天堂

八天堂 (HATTENDO Co,Ltd.)

株式会社八天堂は、広島県三原市に本社を構える製パン企業です。1933年に和菓子店として創業し、その後、洋菓子、パンへと扱い商品を変遷させました。2019年1月現在、スイーツパン専門店として日本国内に26店舗、海外5か国で店舗を展開しています。

概要

八天堂は、広島県内で親しまれていた同名のお堂にその名を由来します。主力商品である「くりーむパン」は、生クリームやカスタードクリームをたっぷりと詰め込んだ、冷やして食べる新感覚のパンとして人気を博しています。

沿革

八天堂の歴史は、1933年に初代・森光香が広島県三原市に創業した和菓子店「森光八天堂」から始まりました。二代目・義文は洋菓子店「ラ・セーヌ八天堂」を開業し、約100種類もの商品を扱いました。三代目・孝雅は、神戸市のパン店「フロインドリーブ」での修行を経て八天堂に入社。「たかちゃんのパン屋」を開業し、1991年から7年間で10店舗にまで拡大しました。

しかし、大手コンビニエンスストアの進出や競合店の増加などの影響により、2001年ごろには資金繰りが悪化し、民事再生の申請を検討する事態に陥りました。そこで、地元のスーパーの需要に着目し、地場食材や天然酵母を使った無添加パンを県内のスーパーへ卸売りするという新たな戦略に転換しました。

2008年には、多品種展開を止めて「スイーツパン」の専門店へと大きく舵を切ります。この転換が功を奏し、冷やして食べる「くりーむパン」が手土産として人気を集め、八天堂を代表する商品となりました。生クリームを使用しているため鮮度が重要な商品でしたが、広島空港に近いという立地も幸いし、東京への展開にも成功しました。この成功を機に、屋号を「八天堂」に統一し、スイーツパンの専門店としてのブランドイメージを強化しました。

2016年には、創業の地である三原市に「八天堂カフェリエ」をオープン。ベーカリーも併設されており、来店者がパンづくりを体験できるイベントも開催されています。

2017年以降は、海外展開を積極的に進めています。店舗内に製造機能を持つカフェ業態でシンガポール、オーストラリア、カナダ、香港などに出店しています。また、パンを冷凍で送るといった通販スタイルを確立し、EC事業も成功させています。このように、八天堂は時代に合わせて進化を続けています。

デザイン

城下町の面影が残る三原市の港町で生まれたブランドであることを感じられるよう、パッケージやパンフレットには三原城跡の版画や絵地図、古い写真などが用いられています。また、シンボルカラーとして茶と黒の特色2色が主に使用されています。

主な商品

くりーむパン
八天ロール
メロンパン

生産拠点

広島みはら臨空工場（広島県三原市、広島空港近く）
八天堂きさらづ（千葉県木更津市、かずさアカデミアパーク内）

店舗

八天堂は、日本国内の主要都市や海外に店舗を展開しています。詳細は公式ウェブサイトをご確認ください。

八天堂港町創業店（広島県三原市）
八天堂 札幌エスタ店（札幌市中央区）
Hattendo Cafeラクーア店（東京都文京区）
* その他、多数の店舗

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