公立はこだて未来大学

公立はこだて未来大学の概要

公立はこだて未来大学（Future University Hakodate）は、北海道函館市に存在する公立の大学です。この大学は、道南圏で唯一の公立大学として設立され、情報系学部を中心に学問を展開しています。大学名にはひらがなが用いられており、日本における公立大学で初めての試みとなります。また、大学名に「未来」が含まれていることでも知られています。

大学の理念と教育方針

「爆発的に進展を続ける情報社会のグローバル化に呼応しながら、システム情報科学を基軸にした人材の育成と研究の未来、そして地域の未来を拓くことを針路」とする理念のもと、独自の教育プログラムを提供しています。具体的には、システム情報科学部が設置され、複雑系知能学科や情報アーキテクチャ学科といった多様な専攻を用意しています。これにより、学生は情報技術の基盤から専門的な知識を深めることができます。

沿革と成り立ち

函館市は1994年に国立大学の誘致を断念し、地域のニーズに応えるために公立大学の設立を決定しました。1997年には、函館圏の自治体が協力して特別地方公共団体を設立し、2000年に本大学が開学しました。以来、多くの変遷を経て、現在に至ります。2代目の学長には中島秀之氏が就任し、その後も多くの学問的進展が見られました。

教育と研究活動

公立はこだて未来大学では、学生の地方創生への貢献を目指し、地域との連携を重視しています。例えば、2013年に制作されたご当地キャラクター「ずーしーほっきー」があるように、地域資源を活用し、学生の創造性を育む取り組みが行われています。また、国家資格の基本情報技術者試験においても午前の部の免除制度を導入し、実践的な教育の提供を目指しています。

さらに、大学独自の研究プロジェクトも数多く進められています。「きまぐれ人工知能プロジェクト」では、人工知能による創作活動を通じて新しい文学作品の創出に挑戦したり、漁業向けアプリ「デジタル操業日誌」を開発したりするなど、地域の産業へも革新をもたらしています。

キャンパスと施設

大学の本部棟は、20メートルの天井高を持つ大空間が特徴です。この建物は2000年に竣工し、2002年には日本建築学会賞も受賞しました。研究棟のデザインは、現代的なセンスが反映されたものとなっており、講義や研究にふさわしい環境が整えられています。

未来への展望

公立はこだて未来大学は、今後も地域社会との連携を強化しながら、情報技術と教育分野においてさらなる革新を目指しています。また、新たな学部設置の可能性についても議論が続いており、地域のニーズに応じた多様な教育の提供を探求していくでしょう。

函館市の美しい自然環境の中で学ぶことで、学生たちはグローバルな視野を持ちながら、地域に根ざした研究や活動を行っています。情報系の専門家としてのスキルを磨きつつ、地域の発展に貢献することがこの大学の使命といえるでしょう。

もう一度検索