加古川青流戦

加古川青流戦（かこがわせいりゅうせん）

加古川青流戦は、加古川市と加古川市ウェルネス協会が主催する将棋の競技であり、2011年に創設されました。この大会の名称は、一般公募を通じて選ばれたもので、地域の将棋の盛り上げを目指しています。

競技の概要

この棋戦には、日本将棋連盟に所属する棋士のうち、四段や奨励会三段リーグの成績上位者、特定の委員会から推薦された女流棋士2名、さらにはアマチュア選手3名が参加します。アマチュア選手は、加古川青流戦アマチュア選抜大会の各ブロックの優勝者2名と、兵庫県のアマ名人から選ばれます。

特に注目すべき点は、本大会においては年齢制限が存在せず、開催年の4月1日時点で四段の棋士であれば、何歳でも参加することができるという点です。これにより、若手棋士だけでなく、経験豊富な棋士も挑戦できる機会が与えられます。2015年には、アマチュア選手の稲葉聡が、プロ公式戦で初のアマチュア優勝者となる偉業を成し遂げます。

競技形式

大会の進行はトーナメント方式で行われ、初戦から準決勝までは1局勝負、決勝は三番勝負で行われます。各対局者には1時間の持ち時間が与えられ、時間を使い切ると1手1分の秒読みに移行します。初期の規定では、四段棋士は原則として初戦で奨励会三段、女流棋士、アマチュアのいずれかと対局していましたが、第6期以降は四段同士の初戦が組まれる場合もあります。

決勝戦は加古川市内の指定された会場で行われ、1日目に第1局、2日目には午前に第2局、午後に第3局のスケジュールで進行します。また、決勝が2局で終了した場合、3局目の時間はファンとの交流会に充てられます。

歴代の決勝戦結果

歴代の決勝戦では、多くの棋士が名を馳せてきました。2023年までに奨励会三段棋士の中からは5名が決勝戦に進出しましたが、すべてプロ棋士に敗れ、準優勝という結果に終わっています。これらの棋士の多くは、その後プロ棋士として活躍しており、名誉ある称号を手にしています。たとえば、服部慎一郎はプロ入り後にリベンジを果たし、名誉あるタイトルを獲得しました。ただし、複数回の優勝を果たした棋士はまだ存在せず、2023年現在で井出隼平と服部慎一郎が2度の決勝進出を果たしていますが、それぞれ優勝と準優勝を1度ずつ経験しています。

記録

加古川青流戦では、いくつかの記録が残されています。最年少優勝は藤本渚で18歳、最年長優勝は稲葉聡の30歳、さらにプロ棋士では池永天志が26歳で優勝しています。これらの記録は、将棋界における独自のストーリーを形成し、参加者たちにとっての励みとなっています。

参考リンク

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