加美駅

加美駅：歴史と現状

加美駅は、大阪府大阪市平野区加美鞍作に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）関西本線（大和路線）の駅です。駅番号はJR-Q23。

歴史を辿る

加美駅は1909年（明治42年）、鉄道院の蒸気動車専用乗降場として開業しました。当初は八尾駅と平野駅間に設置され、その後関西本線の所属となりました。1969年には橋上駅舎に改築され、1987年の国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となりました。1988年には「大和路線」の愛称が使用開始され、1998年には自動改札機が導入されました。以降、ICOCA対応（2003年）、大阪環状・大和路線運行管理システム導入（2009年）、エレベーター設置とバリアフリー化工事完了（2015年～2016年）、駅ナンバリング導入（2018年）、みどりの窓口からみどりの券売機プラスへの移行と撤去（2018年～2024年）といった変遷を経て、現代に至っています。

駅構造と設備

加美駅は、相対式ホーム2面2線の地上駅で、橋上駅舎を有しています。停留所として分類され、分岐器や絶対信号機はありません。トイレは2番のりばに男女別と多目的トイレが設置され、すべて水洗式です。エレベーターは改札内（上下線それぞれ1台）と改札外（南口1台）に計3台設置され、バリアフリー化に貢献しています。待合室はありません。ホーム有効長は6両分です。かつてはキヨスクがありましたが、現在は撤去されています。八尾駅が管理する直営駅で、ICOCAなどのICカード乗車券が利用可能です。

バリアフリー化

2014年から2016年にかけて、大規模なバリアフリー化工事が実施されました。エレベーター3基（改札内上り1基、改札内下り1基、改札外南側1基）、階段の2段手すり、内方線付点字ブロック、多機能トイレ（下りホーム）などが整備されました。工事期間中は、南側階段の使用停止に伴い、朝夕のラッシュ時間帯に下りホーム直結の仮設の南改札口が設置されていました。

利用状況と周辺環境

2022年度の一日平均乗車人員は約7,082人です。2008年度には、近接するおおさか東線の新加美駅開業の影響で、乗車人員が大きく減少しました。加美駅と新加美駅は乗換駅として扱われず、運賃の通算制度もありません。そのため、平野方面からおおさか東線を利用する際は、久宝寺駅で乗り換えが必要です。駅周辺は中小企業の工場が多く、タクシー乗り場や駅前ロータリーは整備されていません。

隣の駅

まとめ

加美駅は、長年に渡り地域住民の足として利用されてきた駅です。歴史的背景、駅施設、周辺環境、そして近隣駅との関係性など、様々な要素が複雑に絡み合い、現在の加美駅が形成されています。今後も、利用者の利便性向上に向けた取り組みが期待されます。

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