北伊丹駅

北伊丹駅：歴史と現状、そして周辺環境

北伊丹駅は、兵庫県伊丹市北伊丹に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）福知山線（JR宝塚線）の駅です。駅番号はJR-G53。宝塚駅の管理下にあり、ICOCAなどのICカードが利用可能です。駅舎は南北にあり、南口が主要な改札口となっています。

歴史：戦時体制から現代まで

北伊丹駅は、1944年（昭和19年）4月1日、伊丹駅と川西池田駅間に開業しました。その誕生は、第二次世界大戦下の戦時体制下、駅西隣に存在した大阪機工（現在のニデックオーケーケー）の従業員通勤の利便性向上を目的としていました。同工場の一部は後に閉鎖され、その跡地は現在、兵庫県立西猪名公園となっています。

当初は旅客駅として開業しましたが、1966年（昭和41年）9月1日にはダイハツ工業の専用線が接続され、車扱貨物の取り扱いも開始。一般駅となりました。しかし、1978年（昭和53年）10月1日にはダイハツ工業専用線が廃止され、1986年（昭和61年）11月1日には貨物営業が完全に終了し、再び旅客駅へと回帰しました。これは福知山線内では最後の貨物営業廃止でした。

国鉄分割民営化後の1987年（昭和62年）4月1日にはJR西日本の駅となり、1988年（昭和63年）3月13日には「JR宝塚線」の愛称を使用開始。1998年（平成10年）1月28日には自動改札機が設置されました。2003年（平成15年）11月1日にはICOCAの利用が可能になり、2005年（平成17年）には福知山線脱線事故の影響で一時的に列車の運行が停止しましたが、同年6月19日に再開されました。その後も、エレベーター新設（2007年）、運行管理システム導入と接近メロディ導入（2011年）、北口の無人化（2014年）、みどりの窓口の営業終了とみどりの券売機プラスの導入（2016年）、駅ナンバリング導入（2018年）など、様々な改修や変化を遂げてきました。

駅構造と設備

北伊丹駅は、島式1面2線の地上駅です。改札口は南北両側に1ヶ所ずつあり、南口の方が規模が大きく、みどりの券売機プラスやエレベーターが設置され、駅前にはロータリーも整備されています。一方、北口は時間帯によっては無人となります。ホームの西側には留置線が2本あり、終電などの留置に使用されています。また、駅東側にはかつて貨物ホームやヤードが存在していましたが、1986年に廃止されています。駅舎近くには国鉄時代の駅名標が保存されています。

ホームは大阪国際空港（伊丹空港）の離着陸ルートの真下にあるため、列車の通過音が聞き取りにくいことを示す注意喚起看板が設置されています。

運行状況と利用状況

北伊丹駅には普通列車のみが停車し、日中は1時間に4本が停車します。朝ラッシュ時は大阪方面への本数が増加します。かつては普通列車でも通過する列車がありました。

2021年度の1日平均乗車人員は約4,752人です。利用者は主に伊丹市や川西市の住民ですが、池田市の住民も利用しています。

駅周辺環境

駅周辺は、西側に兵庫県立西猪名公園、その他は工場地帯が広がっています。南北に離れると住宅地も見られます。伊丹空港に近接していますが、空港への直通バスやタクシーは運行していないため、空港アクセスには適していません。

駅周辺には、兵庫県立西猪名公園、東久代運動公園、伊丹市立ローラースケート場、北伊丹郵便局、家電量販店、ホームセンター、企業の工場や本社などが立地しています。

アクセス

駅へのアクセスは、主にJR宝塚線を利用します。バス路線としては、伊丹市営バスが駅南側の国道171号沿いにバス停を設けています。以前は阪急バスも運行していましたが、路線廃止により2023年11月5日に廃止されました。

隣の駅

西隣は伊丹駅、東隣は川西池田駅です。

まとめ

北伊丹駅は、歴史と変化を刻んできた駅であり、周辺環境も多様性に富んでいます。今後も地域住民の生活を支える重要な拠点として、その役割を果たしていくでしょう。

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