千鳥饅頭総本舗

株式会社千鳥饅頭総本舗：福岡を代表する菓子メーカーの歴史と魅力

株式会社千鳥饅頭総本舗は、福岡県福岡市博多区に本社を置く老舗の製菓会社です。千鳥屋を創業した原田政雄・ツユ夫妻の次男、原田光博氏によって1997年に設立されました。同社は、千鳥屋の代表的な商品である「千鳥饅頭」と「チロリアン」を主力商品として展開しており、特に「チロリアン」は、他社にはない多彩なフレーバーやコラボレーション商品が特徴です。

創業者原田光博氏の軌跡：ドイツ修行と多様な事業展開

原田光博氏は1938年生まれ。法政大学社会経営学部卒業後、千鳥屋の経営に携わり、1962年には千鳥饅頭総本舗を代表する商品となる「チロリアン」を考案・発売しました。菓子作りの技術向上を目指し、1963年からドイツに渡り修行。そこで出会ったウルズラさんと結婚し、帰国後は千鳥屋を支えながら、1969年にはドイツ菓子店「エルベ」、ベーカリー事業「スベンスカ」を次々と設立するなど、精力的に事業を展開しました。

光博氏は、妻ツユ氏の没後である1997年に「千鳥屋ファクトリー」（現在の千鳥饅頭総本舗）を設立。2000年には「スベンスカ」を吸収し、チョコレート専門店「アナベル」を出店するなど、積極的な経営を続けます。しかし、2008年に悪性リンパ腫のため逝去されました。

社員の変遷と経営方針の転換

光博氏の死後、代表取締役には妻の原田ウルズラ氏が就任。その後、役員体制は何度か変遷を繰り返します。2011年には長男の原田浩司氏が代表取締役社長に就任し、経営方針を「基本を見直す」へと転換。新商品開発よりも既存商品の強化に重点を置くようになりました。この方針転換を機に、ベーカリー事業を継承した次男の原田健生氏は独立しました。

多彩な商品と地域への貢献

千鳥饅頭総本舗は、「千鳥饅頭」「チロリアン」の他、「ポルトス」「コリーナ」「かすていら」など、幅広い商品を取り揃えています。地元福岡の企業として、地元テレビ局の番組に商品を提供するなど、地域社会への貢献も積極的に行っています。

沿革

1997年：株式会社千鳥屋ファクトリー設立
2000年：本店を博多区上呉服町に移転
2001年：福岡セントラル工場設立
2004年：社名を株式会社千鳥饅頭総本舗に変更
2008年：原田ウルズラ氏が代表取締役、原田健生氏が社長に就任
2011年：原田浩司氏が代表取締役社長に就任
2015年：「ポルトス」発売
2020年：本店を博多区上川端町に移転

まとめ

株式会社千鳥饅頭総本舗は、創業者の情熱と、時代の変化に対応する柔軟な経営によって成長を遂げてきた企業です。伝統を守りつつ、常に新しい挑戦を続けるその姿勢は、多くの人々に愛される商品の開発へと繋がっています。これからも福岡を代表する菓子メーカーとして、更なる発展が期待されます。

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