吐瀉物

吐瀉物とは

吐瀉物（としゃぶつ）とは、嘔吐や下痢によって体外に排出される消化管内の内容物を指します。一般的には、嘔吐によって外に出された場合にこの言葉を使うことが多いですが、厳密には「吐」だけではなく「瀉」を含むため、誤解を招くことがあります。嘔吐の場合の内容物は嘔吐物（おうとぶつ）や吐物（とぶつ）とも呼ばれています。

吐瀉物の構成

吐瀉物には、主に胃液や未消化の食物が含まれます。その色合いは、多くの場合、黄色がかった色をしていることが多いです。胃の中に食物が残っていない時には、胃液や水分が吐き出されることになります。この場合、吐き出された内容物は黄色、黄緑色、または白濁色になることがあります。特に胆汁が絡むと茶色っぽくなり、逆に血液が混入することで褐色や黒色の吐瀉物になることもあります。

日本では、このような吐瀉物をしばしば俗語で「ゲロ」、「ゲー」、「ゲボ」といった表現で言い表されます。吐瀉物はその独特の悪臭から、多くの場合、他の人々に不快感を与えることがあります。そのため、周囲の人に嘔吐を誘発することもあり、これを指して「貰いゲロ」と呼ぶこともあります。

その他の関連事項

吐き出された内容物が吐瀉物ではなく、血液中心である場合は「血反吐」となり、この場合は吐血として扱われ、呼吸器からの出血である喀血（こうけつ）とは区別されます。

さらに、警察の隠語で自白や自供を指して「ゲロ」と用いることもあります。これは、一般的な意味では吐く行為が自らの過ちを告白する行為に似ていることから派生していると考えられています。

派生語

吐瀉物から発生した言葉として「小間物（こまもの）」があります。この言葉は、吐瀉物が様々な種類の食物が混ざっていることに由来しており、多様な商品を扱う小間物屋とその商品を広げる姿勢を通じて連想されます。「小間物屋」とは、飲食したものを吐き出す行為や、反吐を吐くことを婉曲的に表現する言葉として広く使われています。特に、「小間物屋を開く」という表現は、吐瀉物を指す慣用句として popular です。

関連項目

• - 嘔吐
• - 食中毒
• - 胃腸炎
• - アセトン血性嘔吐症（自家中毒）
• - 酔い
• - 乗り物[[酔い]]
• - 急性アルコール中毒
• - 吐き戻し（動物が消化できないものを吐き出す行為）
• - 素嚢乳（鳥がヒナに与えるために吐き出すもの）
• - Stomach oil（ニシブッポウソウやフルマカモメが襲撃を避けるために吐き出すもの）

このように、吐瀉物は私たちの日常生活において非常に重要な存在であり、健康や病気の兆候を示すことがあるため、ただの不快な存在としてだけではなく、注意深く理解する必要があります。

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