和諧号

和諧号（Hexie Hao、CRH）

和諧号は、中国鉄路高速（CRH）で運用されている高速鉄道車両の総称です。中国の高速鉄道網の発展を象徴する存在であり、その多様な形式と技術が注目されています。

概要

和諧号は、日本、ドイツ、フランスなど、各国の高速鉄道技術を導入し、中国国内のメーカーでライセンス生産されました。当初、中国政府は自主開発と発表していましたが、後に技術導入であったことが明らかになりました。この技術導入は、中国の高速鉄道技術を急速に発展させる上で重要な役割を果たしました。

和諧号の多くは、2007年の第6次鉄道高速化計画に基づいて導入され、営業運転を開始しました。しかし、中国国内で運行する全ての高速列車が和諧号であるわけではありません。和諧号は、その多様な形式から、最高運転速度も異なり、CRH1、CRH5、CRH6は200km/h以上、CRH2、CRH3は300km/hとなっています。編成は通常8両で構成され、定員は610〜668名です。車体には高強度アルミニウム合金が使用されており、軽量化と安全性の向上に貢献しています。

「和諧号」という愛称は、当時の胡錦濤国家主席が提唱した「和諧社会（調和のとれた社会）」に由来し、日本語で「調和」「ハーモニー」を意味しています。

編成

和諧号には、様々な形式が存在します。以下に主なものを紹介します。

CRH1: ボンバルディアの技術をベースに製造。
CRH1A: 8両編成（Reginaがベース）
CRH1A-A: 8両編成（Zefiro 250がベース）
CRH1B: 16両編成（Regina、Zefiro 250がベース）
CRH1E: 16両編成（Zefiro 250がベース）
CRH1E-250: 16両編成（Zefiro 250がベース）
CRH2: 川崎重工業のE2系をベースに製造。
CRH2A: 8両編成
CRH2B: 16両編成
CRH2C: 8両編成
CRH2E: 16両編成
CRH2G: 8両編成
CRH3: シーメンスのICE 3をベースに製造。
CRH3A: シーメンスと唐山軌道客車が製造
CRH3C: 長春軌道客車が製造
CRH5: アルストムのETR600をベースに製造
CRH5A: 8両編成
CRH5G: 8両編成
CRH5E: 16両編成
CRH6: 青島四方機車車輛と南京浦鎮車輛が製造。
CRH6A: 8両編成、最高運転速度200 km/h
CRH6A-A: 4両編成、最高運転速度200 km/h
CRH6F: 8両編成、最高運転速度160 km/h
CRH6F-A: 4両編成、最高運転速度160 km/h
CRH6S: 4両編成、最高運転速度140 km/h
CRH380A: CRH2をベースに青島四方機車車輛が製造
CRH380A: 8両編成
CRH380AL: 16両編成
CRH380B: CRH3をベースに唐山軌道客車と長春軌道客車が製造
CRH380B: 8両編成
CRH380BL: 16両編成
CRH380C: CRH3をベースに長春軌道客車が製造
CRH380C: 8両編成
CRH380CL: 16両編成
CRH380D: ボンバルディアのZefiro 380をベースに製造
CRH380D: 8両編成

これらの編成は、それぞれ異なる特徴を持ち、中国各地の高速鉄道網で活躍しています。

技術

和諧号の車両は、国際[[鉄道連合]]などが定めた国際基準を満たしています。また、車体には重量わずか8.5トンの高強度アルミニウム合金が使用されており、高速走行時の安全性と快適性を高めています。

まとめ

和諧号は、中国の高速鉄道技術の発展を象徴する存在であり、その多様な形式と技術は、中国の高速鉄道網を支える上で不可欠なものとなっています。今後も、技術革新を続け、より安全で快適な高速鉄道サービスを提供することが期待されます。

関連項目

中華人民共和国の高速鉄道
中国鉄路高速
* 復興号

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