因幡街道

因幡街道（いなばかいどう）について

因幡街道は、江戸時代に整備された日本の脇街道の一つであり、播磨国姫路（現在の兵庫県姫路市）を起点とし、因幡国鳥取（鳥取県鳥取市）に至る重要な交通路です。この道は、現在の国道2号、国道29号、国道179号、国道373号、及び兵庫県道724号姫路新宮線にほぼ対応しています。

宿場の紹介

因幡街道沿いには、いくつかの宿場町が存在し、それぞれがその地域の歴史と文化を色濃く持っています。主な宿場として、姫路、飾西宿（姫路市内）、觜崎宿（たつの市）、千本宿（たつの市）、三日月宿（佐用郡佐用町）、平福宿（同）、大原宿（岡山県美作市）、坂根宿（英田郡西粟倉村）、駒帰宿（鳥取県八頭郡智頭町）、智頭宿（同）、用瀬宿（鳥取市）、河原宿（同）、そして終点の鳥取市などがあります。

智頭往来ルート

また、智頭往来という道も因幡街道の一部として重要視されており、志戸坂峠を越えるルートです。この道は、江戸時代に鳥取藩の参勤交代に利用されました。智頭宿周辺やその周辺地域には、当時の面影が残されており、中原、樽見、駒帰の各地区の約2.5キロメートルは2008年に国の史跡「智頭往来 志戸坂峠越」として特定されました。

若桜往来ルート

若桜往来は、戸倉峠を越えるルートとして知られ、八東往来とも呼ばれています。このルートは現在、旧街道沿いの主要道路として国道29号が整備されており、「若桜街道」として親しまれています。

分岐する因幡街道

因幡街道は、姫路を起点として途中で北へ分岐し、宍粟方面へ向かう道も地元では因幡街道と呼ばれます。この分岐点は、飾西宿を経て觜崎宿の手前の追分にあります。1901年に発行された「山陽鉄道案内」では、この宍粟への道を因幡街道と表記しています。また、1903年の「揖保郡地誌」によれば、追分から直進し觜崎宿を経由して美作方面へ向かう道は美作街道として記述されています。1923年の「宍粟郡誌」では、揖保郡から北へ進み林田川右岸に沿って鳥取県八頭郡に入る道を因幡街道としています。

鳥取県側の呼称

鳥取県側では因幡街道という名称は使用せず、智頭街道や若桜街道の2つのルートが存在していますが、「播磨街道」という名前は用いられていません。

関連項目

因幡街道に関連する主な道路には、若桜街道や出雲街道、西国街道などがあります。また、中国地方の史跡一覧にも登録されているため、地域の歴史を訪ねる訪問者にとっても魅力的なルートとなっています。

脚注

このように、因幡街道は歴史的価値の高い道であり、宿場町や周辺の景観が訪れる人々に豊かな体験を提供しています。

外部リンク

さらに詳しい情報を知りたい方は、国指定文化財等データベースを訪れることをお勧めします。

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