国吉駅

国吉駅：いすみ鉄道の歴史と周辺

国吉駅は、千葉県いすみ市苅谷に位置する、いすみ鉄道いすみ線の駅です。長年にわたり地域の足として利用されてきました。その歴史は古く、昭和初期にまで遡ります。

歴史

1930年（昭和5年）に鉄道省木原線の駅として開業し、当初は貨物と旅客の両方を扱う一般駅でした。その後、1974年（昭和49年）に貨物取扱が廃止され、旅客駅へと変わります。国鉄分割民営化を経て、1988年（昭和63年）にいすみ鉄道いすみ線の駅となりました。

駅舎は1991年（平成3年）に建て替えられ、2009年（平成21年）にはリニューアルが行われ、売店が設置されたり、待合室やトイレが改修されました。

駅名については、2009年（平成21年）10月1日から命名権売却により「風そよぐ谷 国吉」という愛称が付けられていました。この名称は、いすみ鉄道が推進する自然との共生をイメージしたもので、ムーミンのキャラクターをデザインした列車が走ることにちなんでいます。命名権購入者は当時のいすみ鉄道社長であり、話題となりました。2024年7月からは株式会社New Space Intelligence（NSI）が命名権を取得し、NSIを冠した愛称が付与される予定です。

駅構造

国吉駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。無人駅で、駅舎は商工会との合築となっています。ホーム中央には警報機付きの構内踏切があり、バリアフリーには対応していません。ただし、大原方面ホームは駅前広場から段差なくアクセスできます。

構内には保線車両用の留置線があり、かつて活躍した車両が保存されています。駅舎の隣には水洗式の公衆トイレが設置されています。

利用状況

2019年度の1日平均乗車人員は95人です。

駅周辺

駅の北側には、国道465号および千葉県道85号茂原夷隅線沿いに、小規模な商店や住宅が点在しています。駅の南側には夷隅川が流れ、かつて上総苅谷藩の陣屋が置かれていた場所となっています。

隣の駅

いすみ鉄道
■いすみ線
* 新田野駅 - 国吉駅 - 上総中川駅

国吉駅は、いすみ鉄道の歴史とともに、地域に根ざした駅として、これからもその役割を果たし続けるでしょう。

もう一度検索