基町クレド

基町クレドについて

基町クレド（もとまちクレド）は、広島県広島市中区の紙屋町地区に位置する複合商業施設で、正式名称は『NTTクレド基町ビル』です。この施設は1994年に開業し、日本電信電話（NTT）による再開発の一環として誕生しました。かつてはNTT中国支社があった土地を利用しており、再開発に関する経緯も興味深いものとなっています。

構成と設備

基町クレドは主に商業棟と宿泊棟の二つの棟から成り立っています。商業棟にはショッピングモール「パセーラ」が入居し、11階建てのフロア構成となっています。特に、10階にある中国新聞文化センター（通称：ちゅーぴーカレッジ）や、11階には多目的ホール「NTTクレドホール」があり、様々なイベントが開催されることで知られています。また、商業棟の1階には来場者が集う「基町クレドふれあい広場」があり、オーロラビジョンを使ってスポーツのパブリックビューイングなどのイベントが行われます。

宿泊棟には「リーガロイヤルホテル広島」が位置しており、広島市の迎賓館として長い歴史を誇ります。このホテルは地上35階建てで、開業当初は広島で最も高い建物でした。

パセーラとフロアテーマ

商業棟右側にある「パセーラ」では、各フロアに異なるテーマが設けられています。1階では「洗練されてさりげない生活のために」をテーマにしたショップが並び、4階では「くつろいで形式ばらない生活のために」をテーマにした空間が広がります。ファッションや雑貨、飲食の店が豊富に揃い、特に地下1階と7階から8階には多彩なレストランが並んでおり、インド料理やイタリア料理など、様々な国の料理を楽しむことができます。

建物の受賞歴

基町クレドはそのデザインと機能性において、高い評価を得ています。1994年には『商環境デザイン賞』や『ひろしま街づくりデザイン賞』などを受賞しており、特にグッドデザイン賞には入賞しています。これらの賞を通じて、デザインや都市環境づくりに貢献していることが認められています。

アクセスと周辺環境

基町クレドは交通の便が良い立地にあり、広島バスセンターと直結しています。また、アストラムラインの紙屋町シャレオを通じて県庁前駅にアクセス可能です。マイカーで訪れる場合には「基町クレドパーキング」があり、535台の駐車スペースが用意されています。

歴史的背景

基町クレドの再開発にあたっては、1989年から1994年にかけて様々なイベントが開催され、地域の人々との交流が深まりました。特に再開発前の『NTTもとまち博覧会』では、NTTの歴史や明治・大正・昭和時代の電話機が展示され、広島の人々に親しまれました。これらの歴史的なイベントが、基町クレドの現代の形を形成する上で重要な要素となっています。

基町クレドは、単なる商業施設を超えて、地域コミュニティの中心としての役割も果たしており、多彩なイベントや文化交流の場として愛され続けています。

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