埼玉高速鉄道線

埼玉高速[[鉄道]]線(埼玉スタジアム線)の概要



埼玉高速[[鉄道]]線は、東京都北区の赤羽岩淵駅から埼玉県川口市さいたま市緑区の浦和美園駅までを結ぶ鉄道路線です。愛称は「埼玉スタジアム線」で、東京メトロ南北線直通運転することで都心へのアクセスを容易にしています。駅ナンバリングでは、東京メトロ南北線目黒駅からの連番が用いられています。

赤羽岩淵駅と浦和美園駅を除く全駅が川口市に位置し、路線の大部分は地下を走行しています。浦和美園駅とその隣接車両基地のみが地上にあります。埼玉県内で複数の地下駅を持つ路線は、この路線のみです。

JR東北本線東武伊勢崎線、日暮里・舎人ライナーといった既存路線に挟まれた地域を通り、国道122号沿いの川口市東部・北部、さいたま市東部と都心を結ぶ役割を担っています。特に、開業前はバス路線しかなかった旧鳩ヶ谷市周辺の交通事情は、この路線の開通によって劇的に改善されました。

浦和美園駅は「埼玉スタジアム2002」への最寄り駅であり、駅周辺は「みそのウィングシティ」として大規模な区画整理が行われています。開業当初は6両編成でしたが、全駅のホームは8両編成に対応しており、2022年4月からは一部列車で8両編成での運行を開始しました。

各駅(赤羽岩淵駅を除く)には、レインボーカラーを基調としたステーションカラーが採用され、ホームドアやベンチのデザインにも工夫が凝らされています。発車メロディーは、赤羽岩淵駅を除き、東京メトロ南北線の旧発車メロディーが使用されています。

また、この路線は荒川を地下で横断する唯一の鉄道であり、線路トンネルの下部には環境用水導水管が併設されています。この導水管は川口元郷駅付近から12kmにわたり、荒川の水を綾瀬川や芝川など水質の悪い河川に導き、水質改善に貢献しています。

さらに、浦和美園駅から岩槻駅を経て蓮田駅まで延伸する計画が検討されています。

名称と愛称



正式名称は「埼玉高速[[鉄道]]線」ですが、直通先の南北線や東急線では「埼玉高速」と案内されています。「埼玉スタジアム線」という愛称は、2015年の公募により決定しました。

歴史



埼玉高速[[鉄道]]線の計画は、1972年の都市交通審議会答申第15号に遡ります。その後、幾度の計画変更を経て、1992年第三セクター埼玉高速[[鉄道]]株式会社」が設立され、1995年に着工、2001年3月28日に赤羽岩淵~浦和美園間が開業しました。総建設費用は2591億円に上ります。

開業後は、東京メトロ南北線東急目黒線との直通運転を開始。その後、2008年には直通運転区間が日吉駅まで延伸、2023年には東急新横浜線、相鉄線への直通運転も開始され、利便性が向上しています。

年表



1992年埼玉高速[[鉄道]]株式会社設立、免許申請、第一種鉄道事業免許取得
1993年:工事認可(土木施設)
1994年埼玉県東京都内の都市計画決定、工事認可(電気施設)
1995年:工事施工認可、起工式
1999年:駅名決定
2000年:レール締結式、試運転列車入線
2001年:開業、南北線、東急目黒線直通運転開始
2002年:路線愛称「彩の国スタジアム線」決定、東川口行きを浦和美園行きに延長
2006年:ダイヤ改正、東急目黒線急行運転開始
2008年直通運転区間日吉駅まで延伸
2011年:東日本大震災による運休、終夜運転を実施
2015年:路線愛称を「埼玉スタジアム線」に変更、全線で携帯電話サービス開始
2018年:ダイヤ改正、日中の鳩ヶ谷駅 - 浦和美園駅間減便
2022年:8両編成運行開始
2023年:ダイヤ改正、東急新横浜線・相鉄線直通運転開始

運行形態



全列車が東京メトロ南北線直通運転を行い、東急目黒線、東急新横浜線、相鉄線とも直通運転を行っています。日中は浦和美園発着が中心で、朝ラッシュ時には鳩ヶ谷発着の列車も運行されます。ATOによる自動運転、ワンマン運転を実施しています。

埼玉スタジアム2002でサッカー試合開催時には臨時ダイヤが設定され、試合後には通常ダイヤでは設定されていない行先への臨時列車も運行されます。

車両



埼玉高速[[鉄道]]は2000系車両を使用しています。直通運転を行う他事業者からの車両も多く乗り入れています。

利用状況



開業当初の予想を大きく下回ったものの、沿線人口増加や駅機能強化などにより輸送人員は増加傾向にあります。2015年度には、1日平均輸送人員が初めて10万人を突破しました。

路線データ



管轄:埼玉高速[[鉄道]]
路線距離:14.6km
軌間:1,067mm
駅数:8駅
最高速度:80km/h

今後の予定



浦和美園駅から岩槻駅蓮田駅への延伸計画が検討されています。2021年には埼玉県さいたま市が延伸に向けた連携・協力を表明しています。

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