東急新横浜線

東急新横浜線

東急新横浜線は、神奈川県横浜市港北区の新横浜駅から同区の日吉駅までを結ぶ、東急電鉄の鉄道路線です。路線記号はSHで、駅ナンバリングにも使用されています。

概要

この路線は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構（鉄道・運輸機構）が整備した神奈川東部方面線の第二期区間である、相鉄・東急直通線を構成する路線の一部です。東急多摩川線と同様に、「東急」を冠した路線名となっています。

東急新横浜線と直通する相鉄新横浜線は、大手私鉄同士が地下鉄を介さずに直接つながる、関東初の事例となりました。これにより、都心へのアクセスが大幅に向上しました。

運賃には、新横浜駅と新綱島駅の間で加算運賃が設定されています。しかし、新綱島駅と日吉駅の間では、渋谷駅や目黒駅方面からの運賃を綱島駅と同額にするため、加算運賃は適用されません。

運行される列車は、東横線直通の10両編成と、目黒線直通の6両編成と8両編成です。開業当初から全駅にホームドアが設置されており、ワンマン運転が行われています。これは、運転士が列車の運転だけでなく、ドアの開閉も行う方式です。

路線データ

路線距離：5.8km
軌間：1,067mm
複線区間：全線
電化区間：全線（直流1,500V）
閉塞方式：車内信号閉塞式（ATC-P）
営業最高速度：100km/h

歴史

2022年

1月27日：開業日が2023年3月と発表され、相鉄本線・いずみ野線、都営三田線・東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道線、東京メトロ副都心線・東武東上本線との相互直通運転が正式に発表されました。
7月22日：新横浜駅構内でレール締結式が開催されました。
9月16日：駅ナンバリングが決定し、東急新横浜線の路線記号は「SH」に決定しました。
10月21日：正式な駅名が決定し、日吉駅から順に新綱島駅、新横浜駅となりました。
11月3日：2023年3月まで線内試運転が実施されました。
11月24日：2023年3月開業のダイヤ概要が発表され、東急新横浜線では各駅停車と急行が運行され、全列車が停車すると発表されました。
12月16日：開業日が2023年3月18日と正式に発表されました。

2023年

3月5日：相模鉄道と東急電鉄の社長らが出席し、新横浜駅で完成式典が開催されました。
3月18日：東急新横浜線が開業し、相鉄線との相互直通運転が開始されました。また、目黒線、東横線を経由して都営地下鉄三田線、東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道線、東京メトロ副都心線、東武東上本線との直通運転も開始されました。同時にワンマン運転も開始しました。

2024年

1月20日：目黒線を含む日吉駅での列車停止位置が新横浜駅側に変更されました。
3月16日：開業後初のダイヤ改正を実施。平日早朝の目黒線直通列車が増発され、日中時間帯の運行本数も増えました。

運行形態

東急新横浜線の起点は新横浜駅ですが、列車運行上は新横浜方面が下り、日吉方面が上りとなっています。

この路線は、新横浜駅から相鉄新横浜線、日吉駅から東急目黒線または東急東横線へ直通する運転形態が基本です。線内のみを運行する列車は、平日の下り2本と、土休日の深夜下り1本のみです。

主な系統は以下の通りです。

1. 相鉄本線海老名駅から相鉄新横浜線、東急新横浜線、東急目黒線を経由し、東京メトロ南北線赤羽岩淵駅や埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線浦和美園駅、または都営地下鉄三田線西高島平駅方面へ直通する系統。
2. 相鉄いずみ野線湘南台駅から相鉄本線、相鉄新横浜線、東急新横浜線、東急東横線を経由し、東京メトロ副都心線和光市駅や東武東上線川越市駅方面へ直通する系統。
3. 新横浜駅から東急新横浜線、東急目黒線を経由し、東京メトロ南北線赤羽岩淵駅や埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線浦和美園駅、または都営地下鉄三田線西高島平駅方面へ直通する系統。

朝夕には、相鉄本線から東急東横線へ、相鉄いずみ野線から東急目黒線へ乗り入れる列車もあります。また、東急東横線渋谷駅から新横浜駅止まりの列車も存在します。

朝7時台には、新横浜駅発の上り列車として、東横線直通が4本、目黒線直通が11本運行されており、そのうち5本は新横浜駅始発の目黒線直通列車です。

昼間時間帯のパターンダイヤでは、東横線直通が2本、目黒線直通が6本運行されており、東横線直通は相鉄いずみ野線湘南台駅発着、目黒線直通は一部が相鉄本線海老名駅発着で、残りが新横浜駅折り返しとなっています。新横浜方面はほぼ7分30秒間隔ですが、日吉方面は2-12分間隔と一定ではありません。

種別は急行と各駅停車があり、各駅停車は東横線直通列車には設定されていません。ただし、東急新横浜線内は全列車が各駅に停車します。

相鉄線直通列車は、一部を除き急行で運転され、新横浜駅で種別変更が行われることが一般的です。下りのみ日吉駅始発の列車があり、相鉄線直通は東横線の車両を使用するため急行、新横浜駅止まりは目黒線の車両を使用するため各駅停車で運転されます。

臨時列車

新横浜駅周辺でイベントが開催される際には、混雑緩和のために臨時列車が運転されることがあります。これは主に日吉止まりの目黒線各駅停車を新横浜駅まで延長運転するもので、開業初日から実施されています。

駅一覧

日吉駅
新綱島駅
新横浜駅

全駅が神奈川県横浜市港北区内にあります。駅番号は2023年3月から導入されています。

緩急接続が可能な駅は、新横浜駅と日吉駅です。折り返しが可能な駅も同様です。

使用車両

東急新横浜線で使用される主な車両は以下の通りです。

東横線直通車両

東急5050系4000番台（10両編成）
相鉄20000系（10両編成）

目黒線直通車両

東急3020系（8両編成）
東急5080系（8両編成）
東急3000系（8両編成）
相鉄21000系（8両編成）
東京メトロ9000系（6・8両編成）
東京都交通局6500形（8両編成）
東京都交通局6300形（6両編成）
埼玉高速鉄道2000系（6両編成）


弱冷房車

東横線直通の10両編成では9号車、目黒線直通の6・8両編成では原則として4号車が弱冷房車となります。ただし、目黒線直通の相鉄車については7号車が弱冷房車です。

女性専用車

東横線直通の10両編成では、平日の朝時間帯（始発から9時30分まで）に渋谷寄り先頭車両（1号車）が女性専用車となります。相鉄線内では上り列車のみ実施されます。

目黒線直通列車には女性専用車はありません。

脚注

注釈

出典

関連項目

日本の[[鉄道路線一覧]]
神奈川東部方面線

外部リンク

東急新横浜線路線情報｜東急電鉄
東急新横浜線（各駅情報）｜東急電鉄
相鉄・東急　新横浜線　2023年3月開業予定｜ 東急電鉄株式会社
都市鉄道利便増進事業　相鉄・ＪＲ直通線、相鉄・東急直通線 - ウェイバックマシン
* 神奈川東部方面線 | 建設中のプロジェクト | JRTT 鉄道・運輸機構

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