大庄
株式会社大庄（DAISYO CORPORATION）は、東京都大田区に本社を置く外食産業の企業です。
「庄や」を筆頭に、「やるき茶屋」「日本海庄や」「うたうんだ村」「大庄水産」など、多様なブランドで大衆割烹チェーンストアを全国に展開しています。直営店とフランチャイズ店を合わせて「庄やグループ」と総称しています。創業者の平辰氏のもと、M&Aも積極的に行い事業規模を拡大してきました。
同社は「はい！よろこんで！」という活気のある接客で知られており、このフレーズは同社のTwitterアカウント「ハイ！ よろこんでナウ！」の名称にも採用されています。Twitterでは、全国の600名以上の店長が店舗のサービス状況などを発信しています。
しかし、2014年には、24歳の社員が過労死したことや、1ヶ月あたり80時間の残業を給料に組み込んでいた（残業をしないと満額の給料が支払われない）ことが問題視され、ブラック[[企業大賞]]にノミネートされるという事態も経験しています。過労死に関する訴訟では、最高裁判所まで争われた結果、会社と役員に対して7860万円の支払いが命じられました。その後、2014年9月に平了寿氏が社長に就任し、業務構造改革と労働環境改善に取り組みました。2015年には時間外労働による労働基準法違反の疑いで書類送検されましたが、東京地検の調査の結果、労働環境の改善が進んでいると判断され、不起訴処分となりました。
1968年4月2日 - 創業。
1971年11月 - 株式会社朱鷺設立。
1973年3月 - 千代田区に大衆割烹「庄や本家店（庄や1号店）」を開店。
1976年7月 - 「有限会社大庄」設立。
1978年4月 - 社内研修センターとして「日本料理専門学校」を開設。
1982年10月 - 「株式会社やる気茶屋」設立。
1985年6月 - 「東京都調理高等職業訓練校」設立。
1989年9月 - 有限会社大庄を吸収合併し、現社名に変更。本店を大田区に移転。
1989年12月 - 居酒屋「949」チェーンを展開する「株式会社イズプランニング」を買収。
1990年5月 - 衛生管理・食材検査等のため「食品衛生研究所」を開設。
1991年
3月 - 直営店69店舗となる。
4月 - 定置網漁業、水産物加工販売のため「有限会社グラマー・フィッシュ」に出資。
1992年
4月 - 株式会社やる気茶屋を吸収合併、直営店110店舗に。
8月 - 居酒屋「呑兵衛」を展開する「株式会社木戸商事」に事業参加。
1993年
8月 - 水産物・水産加工物販売のため「米川水産株式会社」に資本参加。
12月 - 食材配送の効率化を図り、物流センターを品川区に移転。
1994年7月 - 東京証券取引所・店頭市場に公開。
1995年6月 - 讃岐食品株式会社より「讃岐茶屋」店舗を買収。
1996年
10月 - セントラルキッチン機能を持つ食品工場が大田区に完成。
12月 - 欧風家庭料理レストラン「マ・メゾン」を買収。
1997年
3月 -「MIYABI」の食パン製造販売のため「株式会社ディー・エスぎをんボローニャ」を設立。
5月 - 東京証券取引所2部上場。
1999年
2月 - 東京証券取引所1部指定替え。
4月 - 病院・福祉施設での給食施設運営を目的に「株式会社アルス」設立。
8月 - 「株式会社木戸商事」等を吸収合併、直営店323店舗に。
2003年
1月 - 「総合科学新潟研究所」を開設。
3月 - 居酒屋「榮太郎」チェーンを展開する「株式会社榮太郎」と合併。
2005年
2月 - 名古屋物流センターを開設。
4月 - 「とん兵衛」グループ10店舗を営業譲渡により取得。関西進出。
11月 - 「有限会社グラマー・フィッシュ」を吸収合併。
2006年8月 - 「株式会社エム・アイ・プランニング」が持分法適用関連会社となる。
2007年9月 - 「佐渡C50」を製造する「新潟県佐渡海洋深層水株式会社」を子会社化。
2008年12月 -「株式会社 壽司岩」より本格江戸前寿司「築地寿司岩」の事業譲渡を受ける。
2014年
8月 - 本社を大森シティビルに移転。旧本社ビルと敷地をヒューリックに売却。
9月 - 平辰社長が相談役に退き、長男の平了寿副社長が後任として昇格。
2015年10月 - 店舗メンテナンス業務等を行う「株式会社ミッドワーク」を子会社化
2020年7月15日 - 資本金86億2621万9748円から1億円へ減資。
2021年
1月 - 主に大庄のフランチャイジー加盟店で居酒屋運営しているかんなん丸は、27店舗の閉店と80人規模の希望退職募集を実施すると発表。閉店する27店舗は「庄や」「日本海庄や」「やるき茶屋」「うたうんだ村」であり、全61店舗の半数近くに及ぶ。希望退職は正社員（子会社含む）を対象とする。
3月 - カラオケ事業をコシダカホールディングスに譲渡すると発表。運営するカラオケ店50店のうち43店舗を譲渡。
4月 - コロナ禍による業績悪化を踏まえ、中間配当を無配と発表。
発行可能株式総数 - 40,000,000株
発行済株数 - 21,198,962株(自己株213,720を含む)
普通株主数 - 33,811名
庄や
やるき茶屋
日本海庄や
ちゃぽん
呑兵衛
大和路
マ・メゾン
すし築地日本海
お好みもんじゃ
蕎麦蔵 結
茶寮 結
大庄水産
MIYABI
東京酒BAL 塩梅
築地日本海
満天酒場
壽司岩
過去には以下の業態も展開していました。
ステーキレストラン ワイアラ
自遊空間
東京都調理高等職業訓練校
2008年12月には、長時間労働が原因で24歳の従業員が過労死するという痛ましい事件が発生しました。この件で、従業員の遺族は会社に対して損害賠償を求める訴訟を起こしました。訴訟では、新入社員の給与が80時間分の残業を前提としており、それ以下の場合は減額されるという不当な労働環境が明らかになりました。裁判所は、会社と取締役4人に対して約7,860万円の支払いを命じ、会社側の過失と責任を認めました。この判決は、上場企業の役員個人に賠償責任を認めた画期的な事例として注目されました。
また、同社では「名ばかり管理職」の問題も指摘されています。ある元社員は、実際には権限がないにもかかわらず管理職として扱われ、月80時間以上の労働を強いられたとして訴訟を起こしました。
2015年には、時間外労働による労働基準法違反の疑いで書類送検されましたが、東京地検は会社の労働環境改善を評価し、不起訴処分としました。
さらに、2021年には、居酒屋「庄や柏西口店」で働いていた男性が過重労働で脳出血を発症したとして、東京地裁が同社に約1400万円の支払いを命じる判決を下しました。
これらの事例から、同社は過去に労働環境に関する様々な問題を抱えていたことがわかります。近年は労働環境改善に取り組んでいますが、今後の動向が注目されます。
テーブルマーク（旧加ト吉）
かんなん丸
SHOW-YA
* ブラック[[企業大賞]]
概要
「庄や」を筆頭に、「やるき茶屋」「日本海庄や」「うたうんだ村」「大庄水産」など、多様なブランドで大衆割烹チェーンストアを全国に展開しています。直営店とフランチャイズ店を合わせて「庄やグループ」と総称しています。創業者の平辰氏のもと、M&Aも積極的に行い事業規模を拡大してきました。
同社は「はい！よろこんで！」という活気のある接客で知られており、このフレーズは同社のTwitterアカウント「ハイ！ よろこんでナウ！」の名称にも採用されています。Twitterでは、全国の600名以上の店長が店舗のサービス状況などを発信しています。
しかし、2014年には、24歳の社員が過労死したことや、1ヶ月あたり80時間の残業を給料に組み込んでいた（残業をしないと満額の給料が支払われない）ことが問題視され、ブラック[[企業大賞]]にノミネートされるという事態も経験しています。過労死に関する訴訟では、最高裁判所まで争われた結果、会社と役員に対して7860万円の支払いが命じられました。その後、2014年9月に平了寿氏が社長に就任し、業務構造改革と労働環境改善に取り組みました。2015年には時間外労働による労働基準法違反の疑いで書類送検されましたが、東京地検の調査の結果、労働環境の改善が進んでいると判断され、不起訴処分となりました。
沿革
1968年4月2日 - 創業。
1971年11月 - 株式会社朱鷺設立。
1973年3月 - 千代田区に大衆割烹「庄や本家店（庄や1号店）」を開店。
1976年7月 - 「有限会社大庄」設立。
1978年4月 - 社内研修センターとして「日本料理専門学校」を開設。
1982年10月 - 「株式会社やる気茶屋」設立。
1985年6月 - 「東京都調理高等職業訓練校」設立。
1989年9月 - 有限会社大庄を吸収合併し、現社名に変更。本店を大田区に移転。
1989年12月 - 居酒屋「949」チェーンを展開する「株式会社イズプランニング」を買収。
1990年5月 - 衛生管理・食材検査等のため「食品衛生研究所」を開設。
1991年
3月 - 直営店69店舗となる。
4月 - 定置網漁業、水産物加工販売のため「有限会社グラマー・フィッシュ」に出資。
1992年
4月 - 株式会社やる気茶屋を吸収合併、直営店110店舗に。
8月 - 居酒屋「呑兵衛」を展開する「株式会社木戸商事」に事業参加。
1993年
8月 - 水産物・水産加工物販売のため「米川水産株式会社」に資本参加。
12月 - 食材配送の効率化を図り、物流センターを品川区に移転。
1994年7月 - 東京証券取引所・店頭市場に公開。
1995年6月 - 讃岐食品株式会社より「讃岐茶屋」店舗を買収。
1996年
10月 - セントラルキッチン機能を持つ食品工場が大田区に完成。
12月 - 欧風家庭料理レストラン「マ・メゾン」を買収。
1997年
3月 -「MIYABI」の食パン製造販売のため「株式会社ディー・エスぎをんボローニャ」を設立。
5月 - 東京証券取引所2部上場。
1999年
2月 - 東京証券取引所1部指定替え。
4月 - 病院・福祉施設での給食施設運営を目的に「株式会社アルス」設立。
8月 - 「株式会社木戸商事」等を吸収合併、直営店323店舗に。
2003年
1月 - 「総合科学新潟研究所」を開設。
3月 - 居酒屋「榮太郎」チェーンを展開する「株式会社榮太郎」と合併。
2005年
2月 - 名古屋物流センターを開設。
4月 - 「とん兵衛」グループ10店舗を営業譲渡により取得。関西進出。
11月 - 「有限会社グラマー・フィッシュ」を吸収合併。
2006年8月 - 「株式会社エム・アイ・プランニング」が持分法適用関連会社となる。
2007年9月 - 「佐渡C50」を製造する「新潟県佐渡海洋深層水株式会社」を子会社化。
2008年12月 -「株式会社 壽司岩」より本格江戸前寿司「築地寿司岩」の事業譲渡を受ける。
2014年
8月 - 本社を大森シティビルに移転。旧本社ビルと敷地をヒューリックに売却。
9月 - 平辰社長が相談役に退き、長男の平了寿副社長が後任として昇格。
2015年10月 - 店舗メンテナンス業務等を行う「株式会社ミッドワーク」を子会社化
2020年7月15日 - 資本金86億2621万9748円から1億円へ減資。
2021年
1月 - 主に大庄のフランチャイジー加盟店で居酒屋運営しているかんなん丸は、27店舗の閉店と80人規模の希望退職募集を実施すると発表。閉店する27店舗は「庄や」「日本海庄や」「やるき茶屋」「うたうんだ村」であり、全61店舗の半数近くに及ぶ。希望退職は正社員（子会社含む）を対象とする。
3月 - カラオケ事業をコシダカホールディングスに譲渡すると発表。運営するカラオケ店50店のうち43店舗を譲渡。
4月 - コロナ禍による業績悪化を踏まえ、中間配当を無配と発表。
会社の現況（2020年8月31日現在）
発行可能株式総数 - 40,000,000株
発行済株数 - 21,198,962株(自己株213,720を含む)
普通株主数 - 33,811名
展開業態
庄や
やるき茶屋
日本海庄や
ちゃぽん
呑兵衛
大和路
マ・メゾン
すし築地日本海
お好みもんじゃ
蕎麦蔵 結
茶寮 結
大庄水産
MIYABI
東京酒BAL 塩梅
築地日本海
満天酒場
壽司岩
過去には以下の業態も展開していました。
ステーキレストラン ワイアラ
自遊空間
東京都調理高等職業訓練校
労働問題
2008年12月には、長時間労働が原因で24歳の従業員が過労死するという痛ましい事件が発生しました。この件で、従業員の遺族は会社に対して損害賠償を求める訴訟を起こしました。訴訟では、新入社員の給与が80時間分の残業を前提としており、それ以下の場合は減額されるという不当な労働環境が明らかになりました。裁判所は、会社と取締役4人に対して約7,860万円の支払いを命じ、会社側の過失と責任を認めました。この判決は、上場企業の役員個人に賠償責任を認めた画期的な事例として注目されました。
また、同社では「名ばかり管理職」の問題も指摘されています。ある元社員は、実際には権限がないにもかかわらず管理職として扱われ、月80時間以上の労働を強いられたとして訴訟を起こしました。
2015年には、時間外労働による労働基準法違反の疑いで書類送検されましたが、東京地検は会社の労働環境改善を評価し、不起訴処分としました。
さらに、2021年には、居酒屋「庄や柏西口店」で働いていた男性が過重労働で脳出血を発症したとして、東京地裁が同社に約1400万円の支払いを命じる判決を下しました。
これらの事例から、同社は過去に労働環境に関する様々な問題を抱えていたことがわかります。近年は労働環境改善に取り組んでいますが、今後の動向が注目されます。
関連項目
テーブルマーク（旧加ト吉）
かんなん丸
SHOW-YA
* ブラック[[企業大賞]]
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