大日本異端芸者的脳味噌逆回転絶叫音源集

the GazettEのベスト盤『大日本異端芸者的脳味噌逆回転絶叫音源集』：初期衝動の凝縮

『大日本異端芸者的脳味噌逆回転絶叫音源集』は、日本のヴィジュアル系ロックバンド、the GazettEの通算9作目のアルバムであり、初のベストアルバムです。バンド初期のエネルギーが凝縮された、彼らの歴史を語る上で欠かせない1枚と言えるでしょう。

このアルバムは、ミニアルバム『COCKAYNE SOUP』、『悪友會〜あくゆうかい〜』、『スペルマルガリィタ』の3作品から全楽曲を、オリジナルの曲順で収録しています。特に『COCKAYNE SOUP』は現在廃盤となっているため、このアルバムでしか聴くことができない貴重な楽曲も含まれています。

収録されている楽曲は、the GazettEの初期のサウンドを象徴する激しいナンバーから、叙情的なメロディーが印象的な楽曲まで多岐に渡ります。攻撃的で鋭いギターリフ、力強いドラム、そして流麗なメロディーラインが絡み合い、聴く者を圧倒するサウンドスケープを作り上げています。歌詞もまた、詩的で耽美的な表現が特徴で、独特の世界観を構築しています。

例えば「Beautiful 5 [shit]ers」では、歌詞カードには般若心経が記載されているものの、実際には般若心経の内容とは異なる歌詞が歌われています。このギャップも、the GazettEの音楽におけるアイロニーや反逆的な姿勢を象徴していると言えるでしょう。

また、「LINDA〜candydive pinky heaven〜」は、初期から最近のライブでも定番として演奏されている人気曲です。この楽曲からも、バンドの長く続く人気と、その楽曲の持つ普遍的な魅力が伺えます。

そして「絲」は、メンバーのREITA（冷鬼）が作詞に参加している点が注目に値します。作詞は主に流鬼が行っていますが、他のメンバーが作詞に参加した楽曲は少なく、この曲は特別な意味を持つと言えるでしょう。

『大日本異端芸者的脳味噌逆回転絶叫音源集』は、単なるベストアルバムという枠を超え、the GazettEの初期衝動と、彼らの音楽性における多様性を示す重要な作品です。廃盤となっている『COCKAYNE SOUP』の楽曲も収録されているため、コレクターズアイテムとしても高い価値を持つと言えるでしょう。the GazettEのファンはもちろんのこと、ヴィジュアル系ロックに興味のある方にも、ぜひ聴いていただきたい一枚です。

アルバムの全収録曲は以下の通りです。

1. Beautiful 5 [shit]ers (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
2. 32口径の拳銃 (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
3. 幸せな日々 (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
4. 春ニ散リケリ、身ハ枯レルデゴザイマス。(作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
5. 鬼の面 (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
6. Ray (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
7. ワイフ (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
8. 絲 (作詞：流鬼・冷鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
9. LINDA〜candydive pinky heaven〜 (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
10. ブラックスパンコール ギャング (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
11. 別れ道 (作詞：流鬼、作曲：大日本異端芸者の皆様)
12. ☆BEST FRIENDS☆ (作詞：大日本異端芸者の皆様、作曲：大日本異端芸者の皆様)

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