大王製紙

大王製紙株式会社について

大王製紙株式会社（だいおうせいし、英: Daio Paper Corporation）は、愛媛県四国中央市を拠点に、大手製紙メーカーとしての地位を確立している企業です。さらに、東京にも本社を構えており、家庭用品ブランド「エリエール」で特に有名です。会社は三和グループに属し、製紙業界においても重要な存在とされています。

概要

大王製紙は、年間約270万トンの紙・板紙を生産しており（2013年時点）、これは国内の大手製紙会社の中で第4位に相当します。主な製品には、新聞用紙、印刷用紙、包装用紙、衛生用紙などがあり、特に衛生用紙は市場占有率約15%を誇ります。また、連結売上高は約4,000億円（2013年3月期）であり、国際的にも第20位の大きさを持つ企業です。大きく分けて3つの事業セグメントを展開しており、製紙事業が68%を占め、家庭用製品の事業（約30%）も重要な部門となっています。

沿革

大王製紙の歴史は1943年にさかのぼります。この年、四国紙業など14社が合併し、新たに大王製紙が設立されました。設立時は和紙の生産を主な目的としていましたが、その後1947年から洋紙の生産を始め、事業の幅を広げました。1962年には経営危機に直面し、会社更生法の適用を受けましたが、早期に立ち直り、その後も成長を続けました。

特に1979年には「エリエール」ブランドのティッシュペーパーを販売し、見事に家庭紙市場に参入。この商品が7年後には市場でのシェア首位となるまでに成長しました。それ以降も、新しい製品ラインを続々と投入し、トイレットペーパーや紙おむつ、ナプキンなど多岐にわたる製品を展開しています。

主要な出来事

2011年には東南アジアへの展開を目指し、タイやベトナムに合弁会社を設立したのも大きな進展です。また2017年には日清紡ホールディングスの紙事業を買収し、連結子会社に取り込むことで生産基盤を強化しました。さらに、多くのグループ企業を連結し、多様なサービスを展開する体制が整っています。

大王製紙は、常に変化する市場に対し柔軟な姿勢を持ち、新しい事業展開を続けています。これによって、より強固な企業基盤を築き上げていくことでしょう。

会社の組織構造

大王製紙は、愛媛県と東京都に本社を持ち、いくつかの支店を展開。生産拠点としては三島工場と可児工場があり、ここでさまざまな紙製品が生産されています。また、29社の連結子会社があり、それぞれが特色ある製品を持っているため、グループ全体としてのバランスを取った事業展開が可能です。

今後の展望

今後の大王製紙は、家庭用紙市場のさらなる拡大や海外市場への進出を加速していくと予想されています。また、環境に配慮した製品開発を進めることで、持続可能な経営を実現し、社会貢献を果たす企業を目指しています。

そのためには、革新的な技術開発や市場のニーズを的確に把握する力が求められます。大王製紙は、このような変化に積極的に対応し、未来に向けてさらなる成長を目指しています。

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