大谷令文

大谷令文（おおたに れいぶん）

大谷令文（1960年3月27日 - 2022年9月19日）は、日本のロックギタリストであり、「RAVEN」という別名でも知られています。彼の音楽への情熱と卓越したギター技術は、多くの音楽ファンを魅了しました。

人物と経歴

大阪府で生まれた大谷は、小学校6年生の頃に両親の勧めでクラシックギターを始めました。レッド・ツェッペリンの「移民の歌」を聴いたことがきっかけでロックに目覚め、ヤン・アッカーマンやウリ・ジョン・ロートに傾倒。特にウリ・ジョン・ロートからの影響は大きく、スコーピオンズのレコードを聴き込み、彼の特徴的な奏法であるスウィープ・ピッキングを習得しました。また、アラン・ホールズワースの演奏にも触発され、その技巧を取り入れました。LOUDNESSの二井原実とは小学校の同級生です。

1980年には山下昌良、高橋和久らとゼファーを結成しますが、山下がLOUDNESSに加入したため、短期間で活動を終えます。1981年にはMARINOに加入し、バンドのギタリストとして注目を集めました。MARINO時代にはライブ盤を含む4枚のアルバムをリリースし、1984年にはソロアルバムを発表。その後は岡村靖幸などのツアーやレコーディングに参加しました。1990年には山羊智詞＆赤羽楽団に加入し、2003年にはMARINOを再結成。2006年には22年ぶりのソロアルバムを発表しました。NHKの番組「むしまるQ」の楽曲「ぞうがめ」では、人見元基の歌に合わせてギターを演奏しています。

2022年9月19日に逝去されたことが、難波弘之のFacebookアカウントで公表されました。

使用機材

最初に購入したギターはグレコ製のストラトキャスターのコピーモデルでした。初期から改造ストラトを使用しており、フェンダーUSA製やフェンダー・ジャパン製は使用しませんでした。グレコ製やムーン製の黒いボディに白いピックガードの改造ストラトには、リアとフロントのピックアップをハムバッキングに交換し、出力を上げる改造が施されていました。トレモロ・ユニットはノーマルのシンクロナイズド・トレモロ・ユニットを使用し、アームバーは通常よりもやや長く太めのものを使っていました。他にも、ピックガードがない2ハムバッキング・ピックアップ仕様のソニック製コンポーネント・モデルや、アラン・ホールズワースのアドバイスをもとに製作されたストラトボディの1ハムバッキング・ピックアップ仕様のコンポーネント・モデルも使用していました。

デビュー前には、フロイドローズを装着したダークサンバーストフィニッシュのレスポール・カスタムをステージで使用していました。また、ギター工房と共同で#11というピックアップを開発し、使用していた時期もあります。

アンプはマーシャルのプレキシ（レプリカ）を使用し、電圧を上げる改造を施していました。エフェクターはオーバードライブやローランドのスペースエコーなどを使用し、ギターに合わせてオーバードライブのモデルを使い分けていました。

晩年はギブソン・レスポール・カスタムと70年代製のフェンダー・ストラトキャスターを愛用していましたが、ESPやFUJIGEN製のギターも使用していました。

ディスコグラフィ

MARINO

1983年：TARGET
1983年：MARINO2
1984年：MARINO3
1985年：HARD AND ROUGH
2003年：HYBRID!

ソロ

1984年：RAVEN EYES
2006年：RAVEN EYES II

その他（グレイト-セッション-ヤル気）

人見元基、小川銀次、大谷令文、湯川トーベン、ファンキー末吉によるセッションバンド。

1986年7月9日：神戸チキンジョージ
1986年7月10日：大阪バーボンハウス
1986年7月11日：京都BIG
1986年7月12日：名古屋ELL
1986年7月13日：豊橋かごやホール
1986年8月11日：渋谷LIVE INN
1990年7月31日：池袋ヤマハ（人見元基・大谷令文・湯川トーベン・工藤義弘）
* 2012年8月7日：高円寺SHOW BOAT（人見元基・小川銀次・湯川トーベン・岡井大二）

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