大阪市立中央図書館

大阪市立中央図書館：地域社会の知の拠点

1961年に開館した大阪市立中央図書館は、大阪市西区に位置する、大阪市立図書館を構成する24館の中心となる図書館です。2019年からは、親しみやすい愛称として「辰巳商会中央図書館」が名付けられています。

充実した設備とサービス

1996年に建て替えられた現在の図書館は、日本図書館協会建築賞を受賞した、洗練されたデザインと機能性を兼ね備えた建物です。

館内には、大阪市立図書館全館の蔵書を検索できるオムリス(OMLIS)専用の検索端末を設置。電話やインターネット（携帯電話を含む）からでも、資料の検索や貸出予約が可能です。日本語、英語、中国語、韓国語に対応したウェブサイトも運営されており、利用者の利便性を高めています。

さらに、2台の自動車文庫（移動図書館）を運用し、地域への情報アクセス向上にも貢献しています。市内全図書館で相互貸借が可能となっており、利用者は利便性を享受できます。

数々の受賞歴と充実したコレクション

多言語対応のウェブサイトや、充実したデータベースの提供、そして地域資料のデジタルアーカイブ化への取り組みなどが評価され、2009年には「Library of the Year 2009」大賞を受賞しました。また、2017年には「20年間継続されてきた地域資料のデジタルアーカイブ事業と将来に向けた取り組み」が評価され、「Library of the Year 2017」優秀賞を受賞するなど、その高い水準が広く認められています。

蔵書数は約230万冊（成人用199万冊、児童用31万冊）を誇り、雑誌、新聞、ビデオ、CD、DVD、カセットテープ、紙芝居など、多様な資料を所蔵しています。

デジタルアーカイブの先駆け

大阪市立図書館では、明治・大正期の写真や絵葉書、江戸時代の古文書など、大阪に関連する貴重な資料のデジタルアーカイブを公開しています。1996年の新館開館と同時に館内端末で公開を開始し、2001年にはインターネット上でも公開を開始しました。

2014年にはシステムを再構築し、「デジタルアーカイブ」としてリニューアル、蔵書検索画面との相互参照を可能にしました。そして2017年には、著作権切れの約6000点（約13万枚）の画像データをオープンデータとして公開、公共図書館としては日本初の取り組みとして注目を集めました。2019年からは、提供条件をCC0に変更し、より多くの利活用を促進しています。

その他の施設とサービス

中央図書館内には、大阪市史編纂所が併設されており、大阪市の歴史に関する資料の収集、研究、整理、そして大阪市史や関連書籍の編纂を行っています。また、中央区、西区、港区、大正区を採択地区とする第3教科書センターも設置されています。さらに、ナクソス・ミュージック・ライブラリーを利用した、200万曲以上の音楽配信サービスも無料で提供しています。

アクセス

Osaka Metro千日前線・長堀鶴見緑地線西長堀駅7号出口すぐというアクセス抜群の立地にあります。南海汐見橋線汐見橋駅、阪神なんば線桜川駅からも徒歩圏内です。

歴史

• - 1961年11月1日：西区北堀江に開館
• - 1992年6月：新図書館建築工事のため仮移転
• - 1996年7月2日：現中央図書館開館、全図書館間オンライン化開始
• - 2001年5月：図書館ホームページ開設
• - 2001年9月：入館者1000万人突破
• - 2011年10月：開館50周年、大阪市立図書館開館90周年
• - 2021年3月：「Hon+α！（ほな！）」スペースオープン
• - 2021年12月：開館60周年、大阪市立図書館開館100周年

大阪市立中央図書館は、地域社会の学習と文化の発展に貢献する、重要な拠点として、これからもその役割を担い続けていくでしょう。

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