大阪製鐵

大阪製鐵株式会社について

大阪製鐵株式会社（OAKS）は、大阪を基盤とする鉄鋼メーカーであり、特に電気炉を使用した鋼の製造に特化しています。日本製鉄グループの一員として、鉄スクラップを原料に鉄鋼製品を生産し、主に建築や土木用途向けの製品を提供しています。リーダーシップを発揮する製品群には、山形鋼、溝形鋼、I形鋼などの形鋼や、異形棒鋼、丸鋼、平鋼、角鋼といった棒鋼が含まれます。特にエレベーターに使用されるエレベータガイドレールの分野では、国内市場で圧倒的なシェアを誇り、シェアNo.1の地位を確立しています。

本社および製造拠点

本社は大阪市中央区道修町に位置していますが、主要な製造拠点は別に存在しています。具体的には、大阪市大正区南恩加島、堺市の日本製鉄関西製鉄所内の堺工場、熊本県宇土市の西日本熊本工場、大阪府岸和田市の岸和田工場、栃木県小山市にある子会社東京鋼鐵株式会社の小山工場、そしてインドネシア・チレゴンにある合弁会社PT. KRAKATAU OSAKA STEEL（略称KOS）など、国内外に6つの拠点を展開しています。

日本製鉄との関係

日本製鉄が大阪製鐵の約60%の株式を保有しており、大阪製鐵は事実上の子会社にあたります。親会社との関係は発足当初から強固で、現在の大阪事業所恩加島工場は、日本製鉄の前身である大阪製鉄所として機能していた経歴を持っています。

歴史的な背景

大阪製鐵の歴史は1937年に遡ります。その年、大和製鋼株式会社が設立されました。1949年には日本製鉄大阪製鉄所を源流とし、大鐵工業株式会社が設立されます。その後、1951年と1955年にはそれぞれ八幡製鐵と富士製鐵が資本参加する形となり、1978年には大阪製鐵株式会社が設立され、事業の統合が進みました。以降も数度の企業合併を経て、東京証券取引所に上場するなど、発展を続けてきました。

主なグループ企業

大阪製鐵の傘下には、栃木県に本社を置く東京鋼鐵株式会社や、かつて岸和田市に本社があった日本スチール株式会社があります。日本スチールは2021年に吸収合併され、現在は岸和田工場がこの企業に改称されています。さらには、インドネシアに位置する合弁会社PT.KRAKATAU OSAKA STEELも、大阪製鐵の成長戦略において重要な役割を果たしています。

最近の動向

近年、大阪製鐵は株式公開買付けによる事業再構築を進め、2016年に東京鋼鐵を子会社化しました。また、2022年には東京証券取引所のスタンダード市場へ移行するなど、資本市場におけるプレゼンスも強化しています。さらに、大阪事業所恩加島工場の圧延業務を休止するなど、組織のスリム化にも注力しています。

このように、大阪製鐵は鉄鋼業界で確固たる地位を築きつつ、国内外でのさらなる成長を目指している企業です。

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