道修町

道修町について

道修町（どしょうまち）は、大阪府大阪市中央区にある町名で、現在は道修町一丁目から四丁目までがそれに該当します。この地域は船場の北から5番目に位置し、周囲には高麗橋や伏見町、平野町などの町名があります。また、東側には東横堀川、西側には西横堀川跡があります。道修町は江戸時代から薬問屋が集まることで知られており、現在でも150軒以上の製薬会社が本社を構えています。特に、武田薬品工業や塩野義製薬などの大手企業もここに所在しています。

歴史的背景

道修町の名は、かつて「道修寺」という寺があったことや、江戸時代に北山道修という薬学者が活躍したことに由来しているとも言われています。江戸時代には、清やオランダから輸入された唐薬を扱う薬種問屋が集まり、また、「薬種中買仲間」なる江戸幕府公認の商組合も誕生しました。1715年には、和薬の品質を確保するための和薬種改会所も設立され、薬の質と量を保証する中心地としての地位を確立しました。道修町に集まった薬は、全国へと流通していきました。

現代の道修町

道修町には、製薬業界の中心地としての特徴があります。多くの企業のオフィスが道修町通り沿いに並び、ダイレクトに医薬品を製造・販売する環境が整っています。製薬会社だけでなく、その関連企業や外資系の企業もここにオフィスを構えています。

また、道修町には少彦名神社もあり、ここは薬の神様を祀る場所として有名です。神社は1780年に創設されて以来、地元の人々に広く親しまれています。

祭事と地域の発展

毎年11月23日には神農祭が開催され、前日の宵宮も賑わいます。この祭りでは、付近に本社を持つ製薬会社が出店し、地域の特色を活かした屋台が立ち並ぶ独特の雰囲気を醸し出しています。周囲はオフィス街のため、特に宵宮の夜はサラリーマンやOLで賑わいます。

交通と施設

道修町には駅はないものの、近隣に地下鉄御堂筋線の淀屋橋駅や北浜駅があります。また、国道25号（御堂筋）や主要地方道などのアクセスも整っています。

道修町には、旧小西家住宅史料館やくすりの道修町資料館、田辺三菱製薬史料館などの歴史的な施設も多く、製薬業界における文化や歴史を学べる場所が点在しています。

総括

道修町は、歴史的な背景や現代の製薬業界における重要性を兼ね備えた地域です。町名の由来から見ても、薬に特化した街として発展してきたことが多くの人々に知られています。製薬会社の集積だけでなく、地域の文化や人々のつながりも豊かで、訪れる価値のある場所です。

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