太田昌克

太田昌克（おおた まさかつ）

太田昌克は、1968年生まれの日本のジャーナリストで、共同通信社の編集委員および論説委員として活動しています。彼は早稲田大学と長崎大学の客員教授としても知られ、政策研究の博士号を取得しています。

経歴

富山県で生まれ育った太田は、1987年に富山県立砺波高校を卒業後、早稲田大学政治経済学部に進学し、1992年に卒業しました。その年に共同通信社に入社し、広島支局や大阪社会部、高松支局を経て、外信部や政治部で活躍しました。特に、2003年から2007年までの間、ワシントン特派員として国務省やホワイトハウス、連邦議会に関する取材を行い、核兵器問題に焦点を当てた調査を続けています。

彼はまた、1999年から2000年にかけてメリーランド大学でリサーチ・フェローとして留学し、戦中・戦後の隠れた歴史を発掘する研究に携わりました。この成果により、2006年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞しました。

その後、2007年秋から政策研究大学院大学の博士課程に進学し、2010年に「『核の傘』の構築をめぐる歴史的分析」をテーマに博士号を取得しました。また、核密約に関する一連の報道で2009年度平和・協同ジャーナリスト基金賞の大賞も受賞しています。

2018年からは、共同通信社に在職しながら、テレビ朝日の情報番組でコメンテーターとしても活躍しています。特に『報道ステーション』での月・火曜日のレギュラー出演が注目されています。また、福岡ソフトバンクホークスのファンであることも公言しています。

著書

太田昌克は多くの著書を執筆しており、主な作品には以下のものがあります：

• - 『731免責の系譜――細菌戦部隊と秘蔵のファイル』（1999年、日本評論社）
• - 『盟約の闇――「核の傘」と日米同盟』（2004年、日本評論社）
• - 『アトミック・ゴースト』（2008年、講談社）
• - 『日米「核密約」の全貌』（2011年、筑摩選書）
• - 『秘録――核スクープの裏側』（2013年、講談社）
• - 『日米〈核〉同盟――原爆、核の傘、フクシマ』（2014年、岩波新書）
• - 『日本はなぜ核を手放せないのか――「非核」の死角』（2015年、岩波書店）
• - 『偽装の被爆国――核を捨てられない日本』（2017年、岩波書店）
• - 『核の大分岐――既存秩序の溶解か新規秩序の形成か』（2021年、かもがわ出版）
• - 『日米中枢9人の3.11――核溶融7日間の残像』（2022年、かもがわ出版）

共同執筆や編著に関する書籍もあり、核問題の解明や議論を促進するために貢献しています。

外部リンク

• - 秘録――核スクープの裏側 - 現代ビジネス
• - 原子力時代の死角 - 47NEWS

太田昌克は、ジャーナリズムと学問の両面から核問題の重要性を訴え続ける存在です。

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