奥田瑛二

奥田瑛二

奥田瑛二（おくだ えいじ）、1950年3月18日生まれは、日本の俳優、映画監督、画家として広く知られています。本名は安藤豊明で、愛知県の春日井市出身です。彼は、1976年の『円盤戦争バンキッド』で俳優デビューを果たし、その後、多数の映画やドラマに出演しました。彼はまた、映画監督としても成功を収め、特に自主制作作品において多才な才能を発揮しています。

生い立ちと教育

幼少期に大友柳太朗の演技に感銘を受けたことから、役者を志すようになりました。中学では野球部、高校ではラグビー部に所属し、体格を良くする努力を重ねました。進学を控えた際には父親に役者になる決意を打ち明けたが、反対されました。政治の勉強をするという理由で東京に上京し、明治学院大学法学部に入学しますが、演劇に魅了され、大学を中退しました。

その後、俳優業を目指し、劇団を渡り歩いたものの、なかなか成功を収められず苦労します。天知茂に師事し、付き人として働きましたが、将来の不安から夜逃げ同然に街を離れることになりました。最終的に奥田という芸名は天知の占いに基づいて名付けられ、1983年には瑛二に改名しました。

俳優としてのキャリア

初期のキャリアは厳しく、生活のために夜の仕事をして過ごすこともありました。1976年のデビュー作の後、1979年に日活の映画『もっとしなやかに、もっとしたたかに』で評価され、以降の舞台やテレビドラマで注目されるようになります。特に、『金曜日の妻たちへ III』や『男女7人夏物語』などでの彼の存在感は、視聴者に強く印象づけられました。

1986年には『海と毒薬』で初の主演を果たし、これにより映画界における地位が確立されました。彼の演技は高く評価され、数々の映画賞にノミネートされ、受賞することとなります。俳優としての活動にとどまらず、彼の役柄は多様で、アウトローなキャラクターを演じることで新たな一面を見せています。

映画監督として

俳優業を続ける一方で、奥田は監督としての夢も抱いていました。50歳を迎えた2001年には、映画『少女〜AN ADOLESCENT』で監督デビューを果たし、これには多くの注目が集まりました。彼の作品は、国内外で高く評価され、特に『長い散歩』はモントリオール映画祭でグランプリを受賞するなど成果を収めました。

私生活

個人の生活面において、奥田瑛二はエッセイストの安藤和津と結婚し、二人の娘に恵まれました。娘たちもそれぞれ芸術の道を選び、特に長女の安藤桃子は助監督として活動しています。彼の家族も、芸術一家として知られています。

また、奥田は趣味としての俳句や絵画にも取り組んでおり、音楽方面ではシングル盤をリリースしたり、挿絵を手がけたりもしています。彼の多才ぶりは舞台裏でも光り続け、幅広いジャンルで活動を展開しています。

まとめ

奥田瑛二は俳優、映画監督として多様な表現を追求し続け、数々の作品を通じて多くの人々に影響を与えています。彼の生涯と作品は、決して平坦ではなかったが、たゆまぬ努力と思考が結実したものであり、今後もその活躍が期待されます。

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