学生スポーツ

学生スポーツとは

学生スポーツとは、学生が競技者として行うスポーツ競技全般を指します。しかし、「学生」の定義は一様ではなく、その内容や用法にはばらつきが見られます。

概要

主に日本国内の事情について説明します。学生競技者によって行われ、かつてはアマチュアスポーツという認識が一般的でしたが、現在ではトップレベルの競技者を中心に、必ずしもアマチュアとは言えない状況も存在します。特に、テレビで放送される高校野球や箱根駅伝は、大学や高校の入学生勧誘に利用される側面があります。

スポーツマスコミやメディアでは、「学生＝大学生（短期大学生を含む）」と捉えられることが多いですが、競技によっては日本学生野球協会のように、大学生以外も対象としている団体も存在します。

中学生以下は「少年・学童」として区別されるのが一般的です。専門学校生は一般的に学生とみなされますが、多くの競技団体では社会人・一般の競技者団体として扱われます。

競技登録者・参加者は現役学生ですが、競技団体（連盟・協会）の組織運営は、競技や組織によって異なり、OB・OGを中心とする一般社会人・所属学校の職員、現役学生のみ、一般社会人を中心に現役学生との合同など、様々な形態があります。

転校生に対しては、優秀な選手が特定の学校や地域に集中することを防ぐため、一定期間の出場停止などの制限が課される場合があります。ただし、遠隔地からの転居や前在籍校の廃校など、やむを得ない事情がある場合は、参加が認められることもあります。

主な大会への出場は、予選を含めてその学校の最短修業年限と同じ回数に制限されていることが多いです（選抜高等学校野球大会など、大会が年度を跨ぐ場合は「最短修業年限-1」）。

運営団体の組織形態

日本で普及したスポーツ競技の多くは、最初に大学生への普及が中心となって広まりました。そのため、学生スポーツを運営する競技団体は、対象競技者別（大学・高専・専門学校・高校・中学・少年など）に組織される場合が多く、地域や都道府県単位から、地方、東西日本、全国へと組織が拡大・連合していくことが多いです。

この様なケースでは、全体的な組織形態としては、一般社会人と学生、さらに学生の中でも年齢別にそれぞれが独立した形で行われてきました。従って、競技種目内での全世代間の統一組織化（社会人・一般と学生など全てを統括する組織化）よりも先に全国化が進んだ為、その後の最終的な組織化では、既存の全国組織の連合体の形で運営が行われています（例：野球、ラグビーなど）。

一方、歴史が浅いスポーツや競技人口が少ないスポーツは、メディアでの紹介をきっかけに普及することが多く、参加者・競技者の年齢や所属にこだわらない傾向があります。そのため、運営組織は最初から全国的あるいは広範囲を対象としたものになり、そこが主導で競技の普及を進める場合が多いです。このケースでは、学生固有の独立した組織は未整備な状態であることが多く、各地域・都道府県の協会・連盟内部に「学生部」や「学生委員会」が置かれて運営主体となります。また競技の歴史が古い種目のものでも、体協に早い時期から加盟して、その下で普及を進めた競技の運営団体も、同様に全国的には地域毎運営が主体の完全ピラミッド型の形態になっている傾向が強いです（例：水泳、体操、武道系の競技など）。

初期には地域普及型で展開を進めたが、後に対象者別に再編する競技団体もあります（例：アメリカンフットボールなど）。しかし、一旦対象者別に組織化が行われた場合は、既得権などの関係で、ピラミッド型への再編は容易ではありません。

学生スポーツ競技・団体の一覧

「学生」の対象範囲の多様性から、大学院生～小学生までを対象とし、「学校スポーツ」としての枠で解説します。

大学: 短大生・大学院生を含む場合もありますが、参加対象も運営団体も競技によって大きく異なります。詳細は日本の大学スポーツ競技・団体一覧を参照してください。
高専: 国公立校の場合は全ての高専が全国高等専門[[学校連合会]]に所属し、運動部は全て高等専門学校体育大会（高専大会）に参加します。私立校や、国公立校でも学校によっては、運動部単位で高専大会に出場するか、地域の高校や大学の競技連盟に参加するかを選択します。
専門学校: 専修学校・各種[[学校]]を含みます。
高校: 殆どが全国高等[[学校体育連盟]]（高体連）の下で全国高等[[学校総合体育大会]]の一環として行われますが、野球（日本高校野球連盟）とアメリカンフットボール（日本高等学校アメリカンフットボール連盟）などは別な運営が行われています。
少年:
中学生のみ: 殆どの競技が日本中学校体育連盟（中体連）の下で全国中[[学校体育大会]]の一環として行われています。
* 小中学生合同: 野球（アマチュア野球の組織図を参照）

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