守護天使

守護天使について

守護天使とは、各人に寄り添い、守護と導きを行う存在です。カトリック教会においては、神によって与えられた天使であり、その役割は人の心を善に導き、悪を遠ざけることとされています。この概念は、キリスト教の信仰を持つ多くの教派で認められており、特に正教会においても重要視されています。日本におけるハリストス正教会では、これを「守護神使」とも呼称することがあります。

この守護天使の考え方は、出生時に与えられる守護霊の思想がキリスト教的に解釈されたものとも言われています。特にカトリック教会では、守護天使に関わる祝日が定められており、10月2日がその日として知られています。

カトリック教会の教義

カトリック教会における守護天使の教義は、神学者トマス・アクィナスの文献に基づいています。彼によると、全ての人には、自らの守護天使がついており、たとえ大罪を犯した者でもその存在は変わることがないとされています。守護天使は、人が悪を選ぼうとする際もそれを強制的に止めることはせず、むしろ心を光で照らすことで良い方向に向かわせる道を示唆するのです。みなさんは、守護天使に自らの思いを伝え、また、彼らからのインスピレーションを受け取ることが可能です。

聖書の中でも、守護天使に関する記述が数多く存在します。例えば、詩編91章には、「主はあなたのために御使いに命じて、あなたの道のどこにおいても守らせてくださる」とあります。マタイによる福音書では、「小さな者たちの天使が天で常に神の顔を仰いでいる」と記されており、守護天使の重要性が窺えます。カトリック教会のカテキズムでも、天使の役割や存在について詳しく説明されています。

守護天使の記念日

10月2日は守護天使の記念日として定められており、その起源は16世紀まで遡ることができます。当初、この日には特定の地方教会でのみ守護天使を記念する慣習がありましたが、17世紀初頭には教皇パウロ5世によって公式な教会暦に追加されました。この日付は、聖ミカエルの祝日が終わった翌日として設けられたもので、最初は補填的な意味合いを持っていましたが、後の教皇クレメント10世によって固定され、現代のような形で祝われるようになったのです。

守護天使についての教義や信仰は、長い歴史を経て形作られ、今日では信者に大きな安心感を与えています。天使たちは常に人間の存在を支え続け、彼らの人生の中で重要な役割を果たしているのです。信者は、その存在を通して神の愛と気遣いを実感しながら、日々の生活を送っています。

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