安田淳一

安田淳一（やすだ じゅんいち）は、1967年生まれの日本の映画監督、プロデューサー、脚本家であり、米農家としても活動しています。大阪経済大学在学中から映像制作に携わり、卒業後は様々な職を経て映画制作の道へ進みました。

映画監督としてのキャリア

2014年、自主映画『拳銃と目玉焼』でオリジナル映画監督としてデビュー。企画・イベントムービー等の制作を経て、本格的に映画界へ足を踏み入れます。2017年には、米作りをテーマにした2作目『ごはん』を発表。日本の美しい水田風景と現代の米農家のリアルな姿を描き出し、38ヶ月にも及ぶロングヒットを記録しました。

2023年、父親の逝去を機に実家の米農家を継ぎ、映画監督と米農家という二足のわらじを履く生活をスタートさせました。

2024年には、監督・脚本・撮影・照明・編集の1人11役を務めたオリジナル作品『侍タイムスリッパー』が公開。会津藩士の武士が現代の時代劇撮影所にタイムスリップし、「斬られ役」として生きる姿を描いた時代劇コメディであり、単館上映から全国300館以上で上映される大ヒットとなりました。本作は、江戸時代からタイムスリップした侍が白米に驚くシーンで、監督自らが育てた米を使用するなど、細部にもこだわりが光ります。

『侍タイムスリッパー』は、シネマ・ロサでの上映から全国展開した点が共通することから、映画ファンから「カメ止めの再来」とも評されています。安田監督自身も、上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』から影響を受け、リスペクトを込めて制作したことを公言しています。

受賞歴

映画監督としての才能は高く評価されており、数々の賞を受賞しています。

2024年度新藤兼人賞 銀賞（『侍タイムスリッパー』）
第37回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞 監督賞（『侍タイムスリッパー』）
第48回日本アカデミー賞 最優秀作品賞、最優秀編集賞、優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀撮影賞、優秀照明賞（『侍タイムスリッパー』）
おおさかシネマフェスティバル2025 監督賞（『侍タイムスリッパー』）
第44回藤本賞 奨励賞（『侍タイムスリッパー』）

主な作品

監督作品
『拳銃と目玉焼』（2014年）
『ごはん』（2017年）
『侍タイムスリッパー』（2024年）
『新世界歌謡道』（2006年）
『新世界歌謡道パートII』（2014年）

その他参加作品
『Wende（ヴェンデ）〜光と水のエネルギー〜』（2022年） - 撮影・録音
『Wende2〜未来へのアプローチ〜』（2024年） - 撮影・録音
『ネペンテスの森』（2022年） - 監修・撮影・編集
『華の季節（とき）』（2023年） - 監修・撮影監督
『想いのこり』（2018年） - 撮影・編集（短編映画）
『アナログ・タイムス』（2019年） - 企画・照明（短編映画）

安田淳一監督は、映画制作と農業という異色の組み合わせで、今後もどのような作品を生み出していくのか、注目が集まっています。

もう一度検索