安藤・間

株式会社安藤・間とは

株式会社安藤・間（あんどうはざま）は、東京都港区東新橋に本社を置く建設企業で、準大手ゼネコンとして活動しています。2013年に安藤建設と間組が合併して新たに設立された会社です。この合併は、両社の強みを活かし、互いに相乗効果を生むことを目的として行われました。特に、安藤建設は建築に特化した技術を持ち、ハザマは土木において高い評価を受けています。

企業の成り立ちと背景

安藤建設と間組の歴史を遡ると、経済泡沫崩壊以降、間組は経営難に直面していました。この状況を打破するために、2003年に安藤建設が間組と資本業務提携を結びました。その後、合併に至り、みずほ銀行の主導のもとで新会社が設立されました。これにより、より強固な経営基盤を築くことが可能となりました。

売上と経営の現状

安藤ハザマは、合併後も売上高はおおよそ4,000億円で推移しており、将来的な目標として2021年には4,800億円を掲げています。特に、2017年度と2018年度には連続して9％を超える利益率を記録し、業界内でもかなりの高水準を誇ります。建築と土木の両方で高評価を得ており、経営事項審査ではスーパーゼネコンに次ぐ評価を受けています。

受注状況

建築事業と土木事業の受注比率は、建築が55〜60％、土木が40〜45％を占めています。他のゼネコンと比較すると、特に土木部門の受注比率が高いことが特徴です。リニア中央新幹線の工事に関しては、品川駅の工事を単独で受注しており、土木技術の高さが証明されています。

技術力

安藤ハザマは、その卓越した技術力により、土木学会賞を複数回受賞しています。特に、新武岡トンネルの建設や、首都高速中央環状線の建設プロジェクトでは、その先進的な施工方法が高く評価されました。また、建築部門では、はあと保育園の設計においても評価を得ており、環境に配慮した設計が好評です。

関連企業との関係

伊藤忠商事との密接な関係があり、同社関連の建設工事を多く手がけています。特に、伊藤忠の本社ビルなどの建設を単独受注しているのも特筆すべき点です。また、凸版印刷関連の施設工事も多く手がけており、大規模なビル建設における技術力の高さが裏付けられています。

不祥事と社会的評価

しかし、安藤ハザマは過去にいくつかの不祥事を抱えており、除染事業における水増し請求や大規模な火災事故、さらには所得隠しの問題などが報じられました。それにもかかわらず、外部からは高い評価が寄せられており、投資機関からの格付けは安定的であり、従業員の給与も増加の傾向にあります。経済紙では「勢いのある建設会社」としてランキングに選出され、注目の存在となっています。

まとめ

安藤ハザマは、建築と土木で高い技術力を駆使し、業界内での強固な地位を築いています。合併による相乗効果と、伊藤忠商事との関係強化を背景に、今後も成長が期待されています。

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