宮崎ケーブルテレビ

宮崎ケーブルテレビ株式会社は、宮崎エリアを中心に広がる放送サービスを提供

宮崎ケーブルテレビ株式会社（略称MCN）は、宮崎県宮崎市や西都市、さらには郡部の一部地域を含む約15万世帯を対象にしたケーブルテレビ局です。2008年には対象エリアの65%にあたる約96,000世帯が接続し、2011年には54,829世帯が具体的にケーブルテレビサービスを利用していました。また、2015年から2021年末までQTnetとの提携を通じて、割引サービスを展開していました。

設立の背景と事業開始までの道のり

このケーブルテレビ局は1989年に設立され、当初は株式会社雲海酒造の新規事業としてスタートしました。創業時には副社長の中島繁人が社長として執務し、郵政省と協力しつつ事業免許を取得するための資本金集めに奔走しました。しかし、当時の宮崎県内の経済力では難航したため、1995年に県外資本の出資を受ける方向に方針を転換。松下電器産業と三井物産の参入により、必要な資本金は集まり、ついに有線テレビジョン放送の予備免許を取得することができました。

この間、宮崎県内の他の有力企業や地方自治体も出資に参加したため、単なる企業の枠を超えた広範な協力が実現しました。1996年には新入社員を採用し、試験放送を経て開局しました。

開局後の進展

開局から数年後の2000年にはインターネットサービスを導入し、2005年にはデジタルサービスも開始しました。アナログサービスは2007年で終了し、2011年には宮崎県の地上波放送局を除いて配信を終了しました。また、2008年にはKDDIとの提携により、IP電話サービスを立ち上げ、2018年には電力事業へも展開を進めています。

特色ある放送サービス

MCNの特色の一つは、区域外再放送が行われることです。地域の特性を鑑みて、鹿児島県の放送も視聴できるようにエリア外の電波を扱い、宮崎市民に多様な放送内容を提供しています。また、自主制作の「宮崎11チャンネル」や最新の「宮崎12チャンネル」など、地域密着の番組も積極的に展開。これにより、地元の情報や文化を伝えるプラットフォームとしての役割を果たしています。

YouTubeでの発信

2013年からは、YouTube公式チャンネルを運営開始し、地域の魅力を伝える様々な番組を配信しています。このチャンネルは、宮崎県内のケーブルテレビ局として初の取り組みであり、現在では日本のケーブルテレビの中でも大規模なチャンネルとなっています。

現在のサービスと未来

最新の放送プランには、地上波・BS専門プランや有料チャンネルなど、利用者のニーズに応じた多様な選択肢が揃っています。これからも地域貢献を念頭に置きながら、さらなる発展を目指していく姿勢を持っています。宮崎ケーブルテレビは、地域社会に密着した放送サービスの提供に努め、文化、情報、エンターテイメントの架け橋となることを目指しています。

もう一度検索