宮永正隆

宮永正隆：音楽評論家、ビートルズ研究の第一人者

宮永正隆氏は、1960年石川県金沢市生まれの音楽評論家、ビートルズ研究の第一人者です。早稲田大学法学部卒業後、集英社に入社し、『りぼん』編集部に配属されました。編集者として、柊あおい、岡田あーみん、さくらももこなど、多くの著名な漫画家を担当しました。特に『みーやんのとんでもケチャップ』という読者投稿コーナーは、当時としては異例なサブカルチャー発信地となり、大きな人気を博しました。

集英社退社後は、さくらももこ氏のトータルプロデューサーとして、TVアニメ『ちびまる子ちゃん』制作に携わります。声優キャスティングや主題歌選定、脚本監修、さらには主題歌の歌詞補作やプロデュースまで担当するなど、幅広い役割を担いました。また、さくらももこ氏と共に設立した株式会社さくらプロダクションの初代社長も務めました。さくらももこ氏がパーソナリティを務めたラジオ番組『さくらももこのオールナイトニッポン』にも選曲担当として出演し、独自の音楽選曲でリスナーを魅了しました。

2002年には、新宿ロフトプラスワンでビートルズ・トークライブ「ビートルズ大学」をスタートさせます。その後、2009年から音楽評論誌『レコード・コレクターズ』に10年間連載された「ビートルズ来日学」は、オランダから原稿を送信する形で執筆されました。

2011年にはオランダ・アムステルダムに移住し、国際的なビートルズ研究活動を展開。オランダ稲門会の会長を務めた後、2019年に帰国し、「国立金沢大学オープンアカデミー ビートルズ大学」学長に就任しました。同年には北陸放送ラジオで『ラジオ ビートルズ大学』の放送を開始し、YouTubeやスマートフォンアプリでも番組内容を発信しています。

宮永氏の活動は多岐に渡ります。漫画雑誌編集者としての経験、さくらももこ氏との仕事、そしてビートルズ研究における第一人者としての活動は、それぞれが独立した成功と言えるでしょう。

さらに、宮永氏は数々の楽曲のプロデュース、著作、講演活動にも積極的に取り組んでいます。『ちびまる子ちゃん』の主題歌「おどるポンポコリン」「走れ正直者」のプロデュースをはじめ、自身の著作『ビートルズ大学』はニューヨークに本部を持つ「国際音楽文献目録」に登録されています。また、『ビートルズ来日学』はアマゾン海外ロック・ポップスベストセラー1位を獲得し、「ミュージックペンクラブ・ジャパン音楽賞」最優秀出版物賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

アビー・ロード・スタジオ80周年記念レクチャー・イベントに3回参加した唯一のジャーナリスト、ビートルズがオランダ公演を行なったBlokkerの顕彰碑建立式典に日本人として唯一招かれた人物など、ビートルズ関連の活動においても数々の功績を残しています。

宮永正隆氏の幅広い活動は、音楽、文化、そして教育という異なる分野を繋ぎ、独自の視点と深い知識に基づいた活動を展開し続けています。その活動は、今後も多くの人の心を捉え続けることでしょう。

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